仮想通貨の開発は、財団や創始者、運営企業などによって決定されることが多く、良くも悪くも不透明の部分があります。
Decredは、仮想通貨としては珍しくユーザーコミュニティによって開発の方向性や実装機能が決定される自律型の仮想通貨プラットフォームとして知られています。
今回は、そんなDecredを取引するためのオススメの取引所から、通貨の将来性、特徴までまとめて紹介したいと思います。
目次
Decredを購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
Decredは、日本国内での取り扱いはまだ無いため、取引するためには海外の取引所のアカウント開設が必要となります。
海外の取引所をみわたしてみると10以上の取引所が取り扱いを行なっています。
取引通貨ペアは、ビットコインが取引量のほとんどを占めており、一部取引所で、韓国ウォン、ユーロ、アメリカドルに対応しています。
Decredを取引するためにオススメの取引所は以下の通りです。
- Upbit
- Bittrex
- FEX
- Poloniex
Upbitであればビットコインでの取引量が最大

Decredの取引量を取引所別に見てみると、Upbit、Bittrex、Poloniex、FEX、4つの大手取引所が20%から30%ずつのシェアで市場を分け合っています。
その中でも、韓国の大手取引所であるUpbitがDecredの最大の取引量を誇っており、さらにビットコインでの取引量も最大となっています。
Decredの取引は、日本円での通貨ペアが存在しないため、日本人ユーザーにとってはビットコインを調達し取引に利用することが現実的です。
Upbitでは、Decredとビットコインの取引量が最大のため、流動性リスクも取引所と比べて低く、セキュリティ面にも力を入れているためオススメの取引所といえます。
Decred(DCR)の将来性は?これから価格は上がる?
今時点でDecredの将来性は高いことが予測されます。
その理由は、以下2点です。
- 今後の開発イベントが期待できる
- 次々と取引所への上場が決まる
今後の開発イベントが期待できる

Decredは、公式ブログで2018年から2019年にかけて実装を予定している機能を紹介しています。
その開発計画は盛りだくさんの内容となっており、例を挙げると、ライトニングネットワークの実装、SPVウォレットと呼ばれるP2Pネットワーク上で機能するウォレットの開発、スケーラビリティの向上などが計画されています。
今後、Decred開発チームが計画どおりに開発進めることができれば、注目度も価格にとっても好影響が期待できます。
次々と取引所への上場が決まる

Decredは2018年に入り、積極的にマーケットへの普及を目指し、取引所への上場を実現しています。
3月には、イギリスに拠点を持つKaiserexという仮想通貨投資のコンサルティング、取引サービスを行う取引所に上場することが決定しました。
また、4月にはOOOBTCというシンガポールをベースとした取引所に上場したことがSNS上で発表され話題になりました。
このようにDecredは各地域へ勢力を拡大しており、今後の需要拡大に期待できます。
Decred(DCR)とはどんなコイン?

自律的なデジタル通貨
Decredは、自律的なデジタル通貨プラットフォームをコンセプトに開発が進められています。
他の仮想通貨プロジェクトとは違い、ユーザーコミュニティの投票により開発計画が立てられたり、今後の方針が決定されます。
分裂やユーザー離れを起こしにくい
Decredは、オープンソースプロジェクトで開発の内容が公開されており、コミュニティに参加すれば開発に関与することもできます。
また、多くの仮想通貨が開発理念の相違などでハードフォークといった形で分裂することがありますが、Decredはユーザーコミュニティによって方針が決められるのでユーザーがコミュニティを離れたり、分裂しするリスクが少ない言えます。
時価総額と発行上限数
Decredの時価総額は日本円で600億円を超える規模で、仮想通貨市場全体の38位に位置しています。
この仮想通貨の発行上限数は、2100万通貨となっています。
Decred(DCR)の良い点
コイン保有者がプロジェクトのガバナンスを行う
Decredは、ガバナンスと呼ばれるコミュニティ参加者全体の意思形成プロセスを仮想通貨保有者の投票によって行います。
このプロセスは、例えば、どのような機能を実装するのか、今後どのような方針でプロジェクトを運営するかなどを決定します。
投票は、ある一定以上のDecred通貨を保有するユーザーによって行われ、75%以上のステークホルダーの合意によってその事項が正式に可決されます。
Decredはこのユーザーコミュニティを中心とした仕組みを核に自律可能な仮想通貨プロジェクトを目指しています。
公式ホームページで現は在の投票ルールが掲載されています。
取引承認はPoWとPoSのハイブリット型を採用
Decredの取引承認はPoW(プルーフ・オブ・ワーク)とPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を両方使用するハイブリッド型を採用しています。
PoWはネットワーク参加者のコンピューターリソースを利用して情報処理を行い、PoSでは保有する仮想通貨数と保有期間から信頼評価を行い取引承認の権限を委任します。
Decredは、この両方の取引承認を採用することで、状況に応じた効果的なブロックの生成を行うことができます。
また、Decredにはマイニングプールがあり、参加することで効果なコンピューターなどがなくともマイニングが可能となります。
アトミックスワップで個人間取引が便利になる
アトミックスワップとは、個人間の仮想通貨の公正な取引を第三者の仲介なしに成立させるための新しいテクノロジーです。
個人間取引では、一方の資産の持ち逃げ、契約の不履行などが問題となりますが、アトミックスワップを活用するとそのようなリスクを排除することができます。
ビットコインやライトコインと並んでDecredはアトミックスワップをを成功させたプロジェクトとして知られており、他の通貨にはないひとつの強みとなっています。
スマートコントラクト開発ができる
Decredは、イーサリアムのコア機能として知られているスマートコントラクトを実装しています。
ユーザーは、プラットフォーム上で専用のプログラミング言語を用いてスマートコントラクトの開発をすることができます。
上記で紹介したアトミックスワップも、スマートコントラクトを元に開発されてた機能です。
Decred(DCR)の悪い点
民主主義的な仕組みがプロジェクトで成果がでるかが未知数
Decredの特徴である投票によるガバナンスは、ユーザーコミュニティを巻き込んだ仮想通貨プロジェクト運営の新しい形だと言えますが、この民主主義的運営がうまくいくとは限りません。
特にITプロジェクトは、トップダウンでの開発がうまくいくケースも多く、違った意見を持つユーザーが集まるコミュニティでは、一貫した方針に沿った開発を進めることが難しいかもしれません。
民主主義的な運営は、公平性を高めるためには機能するかもしれませんが、開発面で有効かどうかは、まだまだ未知数です。
インフルエンサーの影響にコミュニティが左右される
仮想通貨やブロックチェーンのテクノロジーは、まだまだ初期段階で技術者や知識を持った人材が限られているのが現実です。
Decredのガバナンスでは、ステークホルダーの各個人が投票することで公平性を保っていますが、コミュニティ全体が多くの知識を持つインフルエンサーに影響されて、結局は一部ユーザーに権力が集中してしまう恐れがあります。
コミュニティの各個人が正しい判断をくだすためには、今後のコミュニティの発展が必要でしょう。
まとめ
Decredは、ユーザーコミュニティによる投票を行うことで運営や開発の方針を決定するという自律型の仮想通貨プロジェクトとして期待されています。
しかし、この新しい試みは、プロジェクトとしてどのような展開を見せるのか今後も見守る必要があります。
もし、Decredに興味があり投資を考えているのであれば、今回紹介した情報を中心にじっくり検討してみることをオススメします。