中国版リップルとも呼ばれ、2018年3月にBinanceに上場してから1ヵ月足らずで時価総額ランキング30位前後まで上がってきたWanchain(WAN/ワンチェーン)。
この記事ではWanchainがどのような特徴を持つ仮想通貨なのか、その将来性や購入方法まで詳しく解説していきます。
目次
Wanchain(WAN)を購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
2018年5月時点でWanchain(WAN)が売買可能な国内の仮想通貨取引所はありません。
Wanchain(WAN)が購入可能な海外の仮想通貨取引所の中で、Wanchainを購入するのに適した取引所はこの3つです。
- 〈海外〉Binance(バイナンス) ※おすすめ
- 〈海外〉Huobi(フオビ)
- 〈海外〉Kucoin(クーコイン)
これらの仮想通貨取引所の中でBinanceがWanchain(WAN)の購入に最適と考えています。
Binanceでの購入をオススメする理由

CoinGeckoより引用
BinanceはWanchainが2018年3月に最初に上場した仮想通貨取引所でもあります。
2018年5月時点でWanchainの取引が最も活発な取引所はBinanceとなっているため、Wanchainをスムーズに売買できています。
2番目の取引高のHuobiも取引を行うには十分ですが、その取引のほとんどがETHペアで行われてるため、BTCを持っていなくてETHだけ持っているという人以外はBinanceを使って取引することをオススメしています。
Wanchain(WAN)の将来性は?これから価格は上がる?

Wanchainの時価総額は記事執筆時点で35位となっています。
2018年3月のBinance上場からわずか1ヵ月強でごぼう抜きと言っても良いくらいの急上昇となっています。
筆者はWanchainが時価総額ランキング10位台入りは確実と考えていますが、その理由を3つのポイントにまとめて解説していきます。
- Wanchainは中国版リップル(XRP)とも呼ばれる期待の中国銘柄
- 「金融を再構築する」という壮大なテーマを実現できる4つの特徴
- 開発スピードが速く、今後の開発予定が明快で期待できる
Wanchainは中国版リップル(XRP)とも呼ばれる期待の中国銘柄
その特徴からWanchainは中国版リップル(Ripple)と呼ばれることがあります。
リップルは銀行間のブリッジ通貨で時価総額第3位という日本でも人気の仮想通貨です。
次の項目でくわしく解説しますが、Wanchainは異なる仮想通貨間のブリッジ通貨であり金融プラットフォームであること、そして中心となる運営組織のリーダーシップが強いことなどからリップルと比較されることが多くなっています。
また2018年の仮想通貨銘柄で注目すべきものの1つが「中国銘柄」です。
中国は仮想通貨取引所への強い規制や、ICOの全面禁止など仮想通貨に対して拒否するようなスタンスを見せていますが、これは政府当局のコントロール下で仮想通貨関連事業を発展させるための布石と考えています。
中国ではグレートファイアウォールと呼ばれるインターネット規制がされていて、中国国内から海外サイトにアクセスすることはできません。
これは言論統制のためという側面もありますが、巨大なインターネット産業を外資に取られないようにするという経済的な理由もあります。
将来はインターネットと同規模以上の一大産業となるブロックチェーン技術や仮想通貨です。
インターネットのときと同じことを政府当局はおこなっている最中だと考えています。
VeChainが中国政府直轄の煙草会社と提携していたり、NEOと政府関係者が懇意していたりと中国発の仮想通貨プロジェクトと政府当局との関係は良好のように見えます。
また中国政府は5ヵ年計画の中でブロックチェーン技術を今後5年間の最優先事項に置いています。
今後巨大な中国市場で普及、発展することができるのは中国発の仮想通貨のみと考えられるため「中国銘柄」で「時価総額第3位のリップルと類似」しているWanchainの将来には高い期待が集まっています。
「金融を再構築する」という壮大なテーマを実現できる4つの特徴
Wanchainは金融を再構築するためのプライベート型クロスチェーンのスマートコントラクトが実装されたプラットフォームになります。
これだけでは何のことかよくわからないので、まずWanchainの特徴を簡単に紹介します。
- 【プライベート(閉鎖型)】マイニングの許可制など中央集権的な運営方法
- 【クロスチェーン】異なるブロックチェーン上の仮想通貨同士を交換できる
- 【スマートコントラクト】イーサリアムをベースとしWanchain上でイーサリアムのDAppsを実行可能
- 【プライバシー】複数の暗号化・セキュリティ対策が施された高い匿名性
上記の詳しい説明は「Wanchain(WAN)の良い点(メリット)」にまとめますが、これらの技術によってWanchainは下記のことを実現できます。
- 異なるブロックチェーンの仮想通貨をチェーン上で交換できる分散型取引所
- 異なるブロックチェーンの仮想通貨が使えるWanchain公式ウォレット
- 上記のウォレットを使用した分散型取引所での取引
- 取引内容とその量を秘匿するプライバシー保護
- 簡単に立ち上げられるよう効率化されたICOプラットフォーム
- 複数の仮想通貨から資金を調達できるICOの実施
その他プライベート型を活かして取引速度を速めるために監査役を設置できるなどがあります。
Wanchainが実現できることは多く、それは金融システムの再構築と言っても過言ではないほど幅広いものになります。
例えば、クロスチェーンとスマートコントラクトを使用すると異なるシステムを持つ銀行間をつなぎ合わせ、契約を自動化、資産の貸し借りができるようになります。
Wanchainはこの4つの特徴を利用して仮想通貨間のみではなくあらゆるデジタル資産、金融を繋げる金融システムを構築しようとしています。
開発スピードが速く、今後の開発予定が明快で期待できる
今後のWanchainの開発予定は下記の予定になっています。
- 2018年6月にWanchain 2.0をリリース
- 2018年12月にWanchain 3.0をリリース
- 2019年12月にWanchain 4.0をリリース
Wanchain2.0ではイーサリアムとの連携でイーサリアム建てでアルトコインとのウォレット間での交換が可能になります。
Wanchain3.0ではビットコインとの連携で上記のことがビットコイン建てで可能になります。
そしてWanchain4.0ではウォレット内でアルトコイン間の交換が可能になる予定です。
ICOで資金調達したプロジェクトの中には完成までの道筋がまったく見えないものや、計画が遅延するごとにもともと計画内容に入っていたものがなくなったり、そもそも開発終了まで4年以上かかるものもあります。
Wanchainは2018年1月のWanchain1.0をリリース前後の開発進捗や報告も順調で信頼が置ける開発チームだと感じています。
また個人的な印象としてはこの規模の開発内容でおよそ2年で完成まで持っていくのは相当短いスケジュールです。
これはプライベート型であるという利点もありますが、開発チームの技術力の自信のあらわれだと考えています。
これまでお伝えしてきたようにWanchainは中国発の金融システムを再構築する可能性を秘めた仮想通貨で、その計画を進める開発チームも優れている将来に期待しか持てない仮想通貨プロジェクトです。
筆者はWANを所有していますのでポジショントークも混ざっているかもしれませんが、なるべく客観的な情報でWanchainの特徴や将来性についてお伝えしてきたつもりです。
もっとWanchainについて知りたくなった方向けにWanchainの基本情報やメリット、デメリットを次の項目から書いていきますので、ぜひ引き続きお付き合い頂けると嬉しいです。
Wanchain(WAN)とはどんな仮想通貨?
- 公開日は2017年9月6日
- 発行上限枚数は2.1億WAN
- 創設者はファクトムを創設したJack Lu氏
- 中国とアメリカに開発・運営拠点
- WANの保管は公式ウォレットで
発行上限枚数は2.1億WAN
発行上限枚数は210,000,000WAN(2.1億WAN)となっています。
ビットコインの上限枚数である2100万枚のちょうど10倍となっています。
コンセンサスアルゴリズムはPoS
WanchainのコンセンサスアルゴリズムはPoS(Proof of Stake)が採用されています。
WanchainはRippleなどと同じようにプライベート型(閉鎖型)の仮想通貨ですので、誰でもステーキングに参加できるわけではありません。
創設者はファクトムを創設したJack Lu氏
Wanchain創設者は分散型データ管理プラットフォームのFactom(ファクトム)の創設者兼CTOを務めていたJack Lu(ジャック・ルー)氏です。
中国とアメリカに開発・運営拠点
創設者のルー氏は北京大学とオハイオ州立大学で勉学を修めています。
その影響もあるのかアメリカと中国に開発と運営のための拠点が設けられています。

Wanchain公式サイトより引用
Wanchainチームも国際色豊かで、ブロックチェーン関連事業を連続起業家やDELLやHuaweiに所属していたベテランエンジニアなど技術力の高さも伺えます。
WANの保管は公式ウォレットで

Wanchain公式サイトより引用
Wanchain公式のウォレットがありますので、取引所で購入したWANはウォレットで保管することをオススメします。
今後このウォレットを通して分散型取引所で取引ができたり、異なる仮想通貨間の交換ができるようになります。
Wanchain(WAN)の良い点(メリット)
異なる仮想通貨同士の取引をつなげるクロスチェーン取引

Wanchain公式サイトから引用
Wanchainの特徴の1つであるクロスチェーン技術。
クロスチェーンとはざっくり言えば異なるブロックチェーンを繋ぎ、取引を完了させることです。
別々の言語、システムで動いているチェーンであるビットコインのブロックチェーンとイーサリアムのブロックチェーンは繋がっていません。
ですので現時点でBTCからETHに換えようとすると、一度取引所に送りETHを買ってから自分のウォレットにまた送るという手順を踏まなければなりません。
これは手間もかかれば手数料も掛かってしまい大変不便です。
しかし現時点でもBancorなどを使えばETHとREP(Augur)は取引所を介さずに交換することができます。
なぜならばREPはイーサリアム上のトークン(ERC20)ですので、ETHもREPも同じイーサリアムのブロックチェーン上で動いている通貨だからです。
クロスチェーンはこれを異なるブロックチェーンまで拡大し、異なるチェーン上で動いている通貨同士でも取引を完了できるようにします。
異なるチェーン同士をつないで取引を完了させることは技術的には可能なのですが、「情報の送信に手数料が掛かり」「セキュリティ的にも不安で」「おそろしく面倒」というシロモノです。
そこをWanchainのクロスチェーンが「簡単に」「手数料も安く」「セキュリティも安全に」やってくれます。
Wanchain以外でもクロスチェーン技術を開発している仮想通貨も増えてきており、2018年要注目の技術となっています。
イーサリアムをベースに開発されたスマートコントラクト機能

Wanchain公式サイトより引用
Wachainにはイーサリアムでお馴染みのスマートコントラクトが搭載されています。
Wanchainのスマートコントラクトはイーサリアムをベースに開発されているため、イーサリアムのDAppはクロスチェーンを使わずとも動かすことが可能です。
現時点で最もスマートコントラクト機能が使われていて、DAppも多いイーサリアムをベースにするのはとても合理的と言えます。
また「スマートコントラクト×クロスチェーン」の組み合わせは非常に強力で、異なるブロックチェーン同士の契約内容を実行できるようになります。
簡単な例で説明すると、「500円分のETHを支払って曲をダウンロードする。そのうちの400円分のETHは製作者に送られ、100円分のNEMが運営企業に送られる。」というようにイーサリアムとNEMをつないだ形の契約内容が実行できます。
Wanchainでは将来、異なる金融システムを持つ銀行間をつないで送金や融資、ローン契約などをスマートコントラクトとクロスチェーンを使って実現できるようになる予定です。
プライバシーを保護するための高い匿名性

Wanchain公式サイトより引用
仮想通貨での決済や送金ニーズが増えていけば、誰が誰にいくら送金したかバレてしまうのは今後かならず問題になっていきます。
MoneroやDash、Vergeなど匿名通貨は多くありますが、Wanchainもプライバシー保護のための匿名技術が取り入れられています。
- 【リング署名】Moneroでも採用されている匿名方法
- 【ワンタイムアドレス】取引毎に一定時間しか使えないアドレスを発行
- 【プライベートセンド】Dashでも採用されている送受信元がわからなくさせる方法
これだけの匿名化技術がWanchainには搭載されているため、匿名性は非常に高いと言えます。
他プラットフォームと相互運用のための提携が進んている
Wanchainは開発だけではなくマーケティング含めたビジネス力も高く、DEXや類似プラットフォームとの提携が進んでいます。
2018年2月分散型取引所であるカイバーネットワークと戦略的パートナーシップを結びました。
カイバーネットワークはイーサリアム系トークンのみ取り扱っていますが、Wanchainと提携することでライトコインやMonero、ビットコインなどのトークンも取り扱えるようになります。
また2017年12月にはWanchainとAionとICONの3社で「ブロックチェーン相互運用同盟」と呼ばれる相互運用性向上を狙いとする提携が結ばれました。
3社ともクロスチェーンを扱うという意味で似ているプロジェクトのため、それぞれが異なるブロックチェーン同士をつなぎ合わせるための規格を作るより、統一された基準・規格を一緒に作り上げたほうがブロックチェーン全体のためになるという判断から提携に至ったようです。
このように高い技術力だけで終わらせない、実際に使われるものにするためのPRやマーケティング、提携が進められているのもWanchainの良い点です。
Wanchain(WAN)の悪い点(デメリット)
WANが売買できる取引所がまだまだ少ないため流動性が低い
記事執筆時点の2018年5月時点ではWanchainはBinance、Huobi、Kucoinの3つの取引所でしか取り扱いがありません。
世界最大級のBinanceだけでも十分なのかもしれませんが、この3社は香港とシンガポールが拠点のアジアの仮想通貨取引所のため、北米や欧州で認知や購入が増えるためには現在の上場数では少ないと言えます。
継続して好調な開発ができるかは未知数
これまでWanchain1.0のリリースや提携、週刊の開発報告ブログなどWanchainの開発・運営姿勢は信用がおけるものでした。
しかし、記事執筆時点ではICO終了からまだ1年経っていません。
期日が迫ってきたWanchain2.0のリリースが予定通りされるのかなど、これからも好調な開発が進むかは未知数ですので十分注意が必要になります。
Wanchain(WAN)まとめ
いかがでしたでしょうか。
Wanchainの機能や運営能力もさることながら、筆者としては中国銘柄であることに強く惹かれています。
中国のインターネット規制によって発展することができたアリババやテンセントは、世界の企業時価総額ランキングで7位と8位となっています。
アリババやテンセントは一応周辺国にも進出していますが、その売上のほぼすべてが中国国内となっています。
中国国内の売上だけで時価総額がトップ10以内の企業となってしまうところが中国市場の巨大さを知らしめています。
ブロックチェーンや仮想通貨はその多くが実用に足るレベルに達していませんが、今後実用化されてくると巨大な市場がある中国で普及できた仮想通貨は大きく価値を上げると考えれます。
Wanchainは多くの中国銘柄の中で期待感の高いプロジェクトとなっています。
ぜひ今後も情報をチェックしてもらえればと思います。それでは!