世界で一番「大きく」「速く」「安く」「安全」なクラウドストレージプラットフォームをブロックチェーン技術を使って誕生させるプロジェクトをsia(サイア/シア)と言い、sia上で使われる仮想通貨がsiacoinです。
発音通りだとサイアコインが正しいのですが、日本ではシアコインと呼ばれていることが多いのでこの記事でもこちらを採用します。
この記事ではシアコインの購入方法や将来性など詳しく解説していきます。
目次
Siacoin(SC/シアコイン)を購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
Siacoinは2018年4月現在、国内の仮想通貨取引所での取り扱いはございません。
下記の海外仮想通貨取引所でSiacoinの購入が可能です。
- 〈海外〉Bittrex(ビットレックス) ※おすすめ
- 〈海外〉Upbit(アップビット)
- 〈海外〉Poloniex(ポロニエックス)
これら仮想通貨取引所の中でBittrex(ビットレックス)がSiacoinの購入に最適と考えています。
Bittrexでの購入をオススメする理由

CoinGeckoより引用
Bittrexはアメリカ拠点の仮想通貨取引所で、ビットコイン取引を中心に100種類以上のアルトコインが上場している取引所です。
2018年3月30日にセキュリティに難があったり取引高が少ないアルトコインの上場廃止を行ったりと、増えすぎた上場コインの選別をする動きを見せています。
Siacoinの取引高のうち約45%程度がBittrexで行われています。流動性が高い取引所では売買がスムーズにいくためSiacoinの購入はBittrexをおすすめしています。
Bittrexは増えすぎたユーザー数やアクセスを捌ききれず、2017年12月から新規アカウント開設の受付を停止していましたが、記事執筆時点では受付を再開しています。
Siacoin(SC/シアコイン)の将来性は?これから価格は上がる?
個人や企業が持つパソコンの空いているストレージを貸し出しせたり、借りたりできるプラットフォームをブロックチェーン技術を使って実現しようとしているSia(シア)。
SiacoinはSia上で使われるトークンであり、マイニングなどの報酬にも使われています。
空いているモノや時間、サービスをシェアするシェアリングエコノミー系サービスとスマートコントラクトなどのブロックチェーン技術は相性が良く、その中でもSiaのような分散型クラウドストレージを作るプロジェクトは最も有名でその分競合も多い領域になります。
筆者はブロックチェーン技術で作られる分散型クラウドストレージは将来有望と見ており、その中でもSiaは競合より優れてる点が多いためSiacoinの時価総額ランキングも上昇していくと考えています。
その理由を2つにまとめて解説していきます。
- Dropboxなど既存のクラウドストレージサービスより優位性がある
- 類似サービスを展開する競合より優れた設計がされている
Dropboxなど既存のクラウドストレージサービスより優位性がある

クラウドストレージサービスと言えばDropboxやAppleのiCloud、Googleのgoogle driveなどがあります。
筆者も月1000円程度をDropboxに支払って1TB(テラバイト)のストレージを借りています。
これらのような中央集権型クラウドストレージよりSiaが実現しようとしている分散型クラウドストレージのほうが優位な点が3つあります。
- クラウドストレージの管理コストが安い
- ファイルの検閲や情報漏えいの心配のない高いセキュリティ
- クラウドストレージを借りるだけではなく貸すこともできる
クラウドストレージの管理コストが安い
DropboxやGoogle、Amazonなどの企業がクラウドストレージを提供しています。
これらの企業は世界中にデータセンターと呼ばれるデータを保存するためのサーバーを大規模に運営するための施設を作り、サーバーから発せられる熱を下げるための冷房費やハッカーなどからの攻撃を退けるためのセキュリティ費用、何か障害があったときのためのバックアップ費など、多額の費用をかけてクラウドストレージサービスを運営しています。
これらの費用は企業がクラウドストレージを提供する上でなくすことはできない費用です。
しかしSiaは主に個人の使っていないパソコンの空いてるストレージを集めてクラウドストレージにするサービスですので、上記の費用の多くはパソコンの所有者が少しづつ負担していることになります。
Siaのような分散型クラウドストレージは運営コストが非常に安い(実質的にはない)ため、それがSiaで借りるときの価格にも反映されます。
現在1TBをクラウドストレージで借りるときには月額1000円前後が相場となっていますが、Siaは100円前後という約10分の1で利用することができます。
ファイルの検閲や情報漏えいの心配のない高いセキュリティ
分散型クラウドストレージは個人のパソコンに少しづつデータを分散して保存し、そのデータは利用者しか見ることができない仕組みです。
既存のクラウドストレージサービスでは運営企業はデータを見ることができ、要請があれば政府などにデータを渡すこともあります。
しかしSiaのような分散型クラウドストレージはその仕組み上、運営企業や政府などに保存したデータを検閲されない高いプライバシー性があると言えます。
日本ではあまり話題になりませんが、独裁に近い政府や国に住む人やポリシーとして国家権力に検閲されることを許さないと考えている人は少なくありません。
また多くのパソコンに少しづつデータを保存する仕組みは、ハッカーなどデータを狙う犯罪者にとってやっかいな仕組みのためセキュリティが強いのも特徴です。
1箇所にデータが集まっていればそこを突破するだけでデータは全部見れる状態になりますが、分散されていれば1箇所突破しても断片化されたデータしか得ることができません。
クラウドストレージを借りるだけではなく貸すこともできる
Siaでは自分のパソコンの空き容量を貸し出して報酬としてSiacoinを得ることができます。
例えば自分のストレージを貸し出してそれで得た報酬で、Siaでストレージ借りると実質無料でクラウドストレージを利用することができるかもしれません。
これは既存のクラウドストレージサービスでは絶対に実現できないことです。
上記で紹介した3つのようにSiaには既存のクラウドストレージサービスより優れた点がいくつもあります。
類似サービスを展開する競合より優れた設計がされている
分散型クラウドストレージは競合が多く、代表的な競合は「Storj」「Filecoin」「MaidSafeCoin」があります。
これらの競合を簡単に紹介します。
- Storjはもっともsiaに類似している分散型ストレージ。管理画面のデザインが優れている。
- FileCoinは2017年9月のICOで200億円集めた。まだサービスのリリースはなし。
- MaidSafeCoinは分散型ストレージを超えて次世代インターネットを作ることが目標。
クラウドストレージ市場は巨大ですので分散型クラウドストレージは1つのサービスしか使われないということにはならないと考えられますが、現時点で競合より優れていることは大切なことです。
Siaはもっとも似ているStorjと比較すると「スマートコントラクトを利用した仕組み」が優れています。
例えばデータを保存しているパソコンがインターネットに繋がっているかの確認や、ストレージを貸し出したユーザーへ報酬を自動で計算して支払ったりできるようになっています。
競合が多い市場というのはそれだけ有望で巨大になる市場とも言えます。
その中で高い開発力でサービス展開するSiaは分散型クラウドストレージ市場で一歩リードしています。
将来的には既存のクラウドストレージサービスよりも優れたサービスになるかもしれないSiaは将来有望だと筆者は考えています。
Siacoin(SC/シアコイン)とはどんな仮想通貨?

Siacoinの基本情報
- 通貨名はsiacoin、通貨単位はSC
- 発行上限枚数はなし
- 合意形成システムはPoW
- 公開日は2015年6月6日
Sia(シア)はクラウドストレージサービス名
Siaは分散型クラウドストレージのサービス名です。
すでにベータ版のサービスはリリースされており、Sia公式サイトではソースコードをダウンロードできたり、Siacoinのマイングができるマイニングプールも用意されています。
合意形成システムはPoW(BLAKE2b)を採用
Siacoinのコンセンサスアルゴリズムはプルーフ・オブ・ワーク(PoW)が採用されいています。
PoWと言えばビットコインですが、ビットコインと異なるのは使用している暗号であるSHAではなく、SHAより処理速度が早いBLAKE2bを使っている点です。
Siacoinのウォレット
Siacoinを保管できるウォレットは、記事執筆時点で「Sia-UI」という公式ウォレットのみとなります。
Siacoin(SC/シアコイン)の良い点(メリット)
空いているストレージを貸し出して報酬を得られる
現存する個人用パソコンのストレージのうち50%以上は空いているという調査があります。
Siaでは自分のPCのストレージ(HDDやSSD)の空き容量を貸し出すことで、Siacoinを得られます。
また個人のパソコンでマイニングを行うよりも収益を得ることが簡単なので、自分のパソコンのCPUやGPUの性能が良くないからとマイニングを諦めていた人でもSiacoinを稼げるチャンスがあります。
とても安くクラウドストレージを借りることができる
Siaは既存のクラウドストレージサービスの約10分の1の価格でクラウドストレージを借りられます。
Dropboxのような集中型クラウドストレージは、セキュリティ対策やバックアップの保存、データセンターの維持費などハッカーや自然災害から預かっているデータを守るために多大なコストが掛かっています。
しかしSiaはブロックチェーン技術を使うことで、コストがほとんど掛からないにも関わらず、セキュリティやデータの安全性が保たれる分散型クラウドストレージを作り上げようとしています。
企業向けに特化して展開している
Siaは企業(エンタープライズ)向けに開発しています。
競合となるStorjは個人ユーザーをターゲットとしていますが、Siaのエンタープライズ向けに特化する戦略は優れていると考えています。
理由は主に下記2つの理由からです。
- ビッグデータやAI利用などで企業が扱うデータは量は増え続けている
- 大容量のストレージを借りる時のほうが価格差が大きい
現在企業は製品開発やマーケティング、営業や販売に至るまであらゆるデータを取得、保存しビッグデータ解析をして次の製品や売り方を見つける努力をしています。
しかしそうなると増え続けるデータをどこに保存するのかという課題があります。
「運営企業が見るかもしれないクラウドストレージに大事なデータを置けない」
「自社でサーバーを建てて保存するのも管理が難しい」
「既存のクラウドストレージだと大きな容量を使うほど価格が上がっていく」
という問題を抱えている企業も多く、Siaのような第三者がデータを見ることは絶対にできず、既存のクラウドストレージより圧倒的に安いというのはニーズに満たしています。
筆者のような個人からすれば月額1000円だったものが100円になると、年10,800円お得になりますが、企業であれば月額1000万円だったものが100万円になるとものすごいインパクトになります。
この2つの理由からSiaがエンタープライズ向けに特化してサービス展開していることはメリットとなります。
Githubを高い頻度で更新したりと開発状況が良い

CryptoMIsoより引用
Githubというのはソフトウェアやウェブサイトを開発する際に使う便利なツールで、仮想通貨関連のプロジェクトはそのほとんどがGithubを利用しています。
そのため仮想通貨毎にGithubでどれだけの更新があったのかを測定してランキングにしている海外サイトもあり、上の画像はSiacoinの2018年4月までの1年間のGithub更新頻度のグラフになっています。
ちなみにSiacoinは1年間のGithub更新頻度ランキングで24位となっています。
くわしくは後述しますがSiaは2020年までのロードマップを着々と進んでいると言えます。
Siacoin(SC/シアコイン)の悪い点(デメリット)
類似サービスを展開している競合が多いこと
Storj(ストレージ)、Filecoin(ファイルコイン)、MaidSafeCoin(メイドセイフコイン)など分散型クラウドストレージは競合が多く、また今後も似ているプロジェクトや弱点をカバーしたものも今後出てくる可能性があります。
それだけ有望な市場ということですが、それは分散型クラウドストレージだけではなく既存の集中型クラウドストレージサービスも負けないよう努力を続けるため競争が熾烈な市場というのはメリットでもありデメリットでもあります。
企業向けに特化しているため個人にとって魅力が少ないこと
Siaは企業向けに特化してサービス展開をしていくこと自体は、戦略として素晴らしいと思いますが、Siaを個人で借りるハードルは高く、個人に馴染みがないサービスになってしまう懸念があります。
個人で借りられるのが簡単なサービスであれば、個人投資家もサービスを使って貸したり借りたりして気に入ればSiacoinの購入に至りやすくなります。
企業向けに特化することで個人投資家にアピールする機会が少なくなったことはデメリットと言えます。
Siacoin(SC/シアコイン)の今後は?
2018年に企業用の製品をリリース
「企業に利用されるストレージサービスをリリース」とロードマップに書いてあります。
今年のどのタイミングになるかはわかりませんが、リリースと同時にテスト導入する企業との提携発表もあると思いますので、それまでにSCを保持しておくのが良いでしょう。
2019年にAmazonS3と同等レベルの速度に近づく
企業向けにリリースしたサービスの速度をAmazonが提供しているクラウドストレージである「AmazonS3」と同じくらいのアップロード、ダウンロード速度を実現する予定になっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
クラウドストレージサービスは例えばパソコンが故障したとしてもデータが消えることはありませんし、どの端末からでも同じデータが見れるという便利さは一度覚えてしまうともう以前には戻れません。
ですので既存のクラウドストレージサービスでは不十分な点を解決できる分散型クラウドストレージサービスの需要は大きいです。
もちろんこのようなことは多くの人に理解されていることなので競合は多い領域ですが、この記事で書いた通りSiaにはこれらの中で競争に勝っていけると考えています。