イオスとは、決済や社会への普及を目的とした他の仮想通貨とはまた違った役割を持っています。
イオスは仮想通貨による資金調達、すなわちICOを行う目的で発行されましたが時価総額で見ると他の仮想通貨に見劣りしないほど人気となっています。
今回は、そんな独特な特徴を持つイオスの将来性とオススメな取引所などをまとめて紹介します。
目次
イオスを購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
イオスは仮想通貨市場では大きく株を上げており、人気の仮想通貨となっていますが、残念ながら、まだ日本国内の取引所での取り扱いはありません。
海外に目を向けると大小無数の取引所に上場されていて、選択肢は豊富にあります。
通貨ペアでは、韓国ウォンが最大の取引量を誇っており、全体シェアの45%以上を獲得している様子を見ると、韓国で人気の通貨だということがわかります。
その他の通貨ペアは、アメリカドルと換金レートが保証されているUSDT、アメリカドル、ビットコイン、イーサリアムなどがありますが、日本人ユーザーが取引する場合、ビットコインやイーサリアムなどの主要仮想通貨が便利でしょう。
イオスの取引ができるオススメの取引所は以下の通りです。
- Bitfinex
- Binance
- OKEx
- Huobi
日本人ユーザーが取引する場合Bitfinexが都合がいい

取引量圧倒的トップのBithumbは全体の30%のシェアを獲得していますが、その取引量の大部分は韓国ウォンによるものです。
この取引量は魅力的ですが、わざわざ韓国ウォンを用意する手間や為替リスクも発生するので、日本人ユーザーにとってはあまりオススメとは言えません。
その点、海外の仮想通貨取引所で最大手の一角を誇るBitfinexはイオス、ビットコインの通貨ペアの取引量が最大です。
Bitfinexは日本での知名度もあり、安心感もあるので、そういった面を総合的に考慮するとオススメな取引所と結論づけることができます。
イオス(EOS)の将来性は?これから価格は上がる?
現時点ではイオスの将来性は高いと考えています。理由は以下の4つです。
- IQトークンの無料配布が受けられる
- 格付け会社から仮想通貨としてはまずまずの評価を受ける
- ICOで300%以上の高騰を記録した
- 期待できるイオスの開発メンバー
ひとつずつ詳しく解説していきます。
IQトークンの無料配布が受けられる

2018年に入り、イオスの保持者にイーサリアムのプラットフォーム上で発行されるIQトークンという別のトークンが無料で配布されることが発表されました。
IQトークンはEverypediaというWikipediaに似たサービス上で利用されるトークンで、情報を編集したり、投稿したり、サービスに貢献したユーザーにインセンティブとして分け与える通貨としての役割を期待されています。
今回の発表では、イオス保持者に2018年の6月にIQトークンを無料配布することだけが発表されており、数量や詳しいイオスの保持条件などは公開されていません。
このキャンペーンの今後の発表でイオスの人気を後押しする形になるかもしれません。
格付け会社から仮想通貨としてはまずまずの評価を受ける

格付け会社といえば、企業や資産の価値を調査してランク付けする役割を果たしており、株式投資などでは一種の指標として投資家に重宝されています。
格付け会社のワイスレーティングは、2018年1月に70を超える仮想通貨に格付けを行い、イオスがイーサリアムと並んでBランクの評価を獲得しました。
ちなみに、Aランクが一番評価が高く、仮想通貨の中ではAランクを獲得できたものはなく、イオスのBランクが最高であったということになります。
仮想通貨は新しい投資の形で、まだまだ未知数な部分もあるので、最高がBという評価であったかもしれませんが、イオスはその中でも現時点では良い位置につけているのです。
ICOで300%以上の高騰を記録した

イオスは2017年6月にICOを果たし、最終的には日本円換算で700億円を超える資金調達に成功しています。
その注目度の高さは桁外れおり、チャートを見てわかるように2017年の終わりから、2018年の初めにかけて、300%以上の高騰を見せました。
ICO初期と比べるとさらにすごく、ピーク時には1000%前後の値上がりを見せています。
今は他の仮想通貨同様に値動きは落ち着いていますが、話題性が高いだけに今後の値上がりに期待できます。
期待できるイオスの開発メンバー

開発の拠点はケイマン諸島というタックスヘイブンとしても有名なイギリスの離島にあります。
開発はBlock.oneという企業が担っており、50人前後の体制で行なっているとのことです。
Githubという開発プラットフォームの記録によると合計2000回近くコミット数があり注目されています。
コミット数とは開発進捗の指標ともなる数字で、多ければ多いほど活発に活動が行われているということです。
イオス(EOS)とはどんなコイン?

ICOをする目的で発行されたトークン
イオスはイーサリアムのプラットフォームを使ってERC20という規格をもつトークンです。
ICO、すなわちInitial Coin Offeringは、株式上場に似た資金調達の方法で、イオスも資金調達のために発行されてました。
その資金の使い道はブロックチェーンを活用した分散型アプリケーションの開発だと言われています。
イオストークン自体には価値はない
イオスの利用価値は今の所ありません。
決済にも使えないので、今のところ本当に保有するだけの仮想通貨となっています。
では、なぜ時価総額ランキングで上位に来ているかというと、通貨としての価値はないにしても、株式のような潜在的価値を保有しているからです。
イオスは、考え方によっては開発を行うBlock.one社の株式のような役割を果たし、この企業の開発がうまくいけば将来値上がりし、イオスの使い道も出てくるはずです。
なので、今現在、イオスに投資している投資家たちは、この会社やイオスの開発の将来性を見越して投資しているということになります。
発行上限と時価総額
イオスの時価総額は、独自トークンとしては他に類を見ないほど高く、5000億円近くにまで達しています。
仮想通貨全体のランキングでは、ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコインにつぐ堂々の5位となっています。
イオスの発行上限数は10億通貨となっています。
イオス(EOS)の良い点
1秒間に数百万トランザクションを処理できる
イオスは、平行処理と非同期処理というふたつのテクノロジーにより、圧倒的な情報の処理速度を実現しています。
情報処理のスピードの指標となるトランザクションは、1秒間あたりに数百万と言われており、ビットコインの1秒間あたりのトランザクションは6から7程度、イーサリアムが15から30程度なので、比較するといかに優秀かが浮き彫りになります。
今後、研究開発が進み、決済機能や仮想通貨としての送金などに応用されれば、多くの仮想通貨が問題として抱えている、送金詰まりや送金遅延などのスケーラビリティ問題を一気に解決できるかもしれません。
トランザクションに手数料がかからない
圧倒的なトランザクションを誇るイオスですが、他の仮想通貨とは違い無料で情報処理を実行できる仕組みとなっています。
ビットコインやイーサリアムは手数料として、仮想通貨の一部が支払いに充てられますが、イオスのプラットフォーム上では無料で、ユーザーにとっては大きなアドバンテージになります。
情報処理能力の高さとも相まって、企業でのビジネス利用でも注目されています。
スマートコントラクトを実装する
イーサリアムにも実装されるスマートコントラクトですが、同じブロックチェーン基礎を利用するイオスにも実装されています。
イオスのスマートコントラクト の特徴として、人間にも理解しやすいコードで記述できるということがあげられます。
イーサリアムは0と1のバイナリデータでスマートコントラクトがブロックチェーン上に記録されますが、イオスはおそらく英語に近い言語での記述で記録されるので、後々記録を見返すときや、スマートコントラクト を作成するときなどにも高いユーザビリティを発揮します。
分散型アプリケーションに特化したプラットフォーム
イオスが開発の主な目的は、ユーザーが無料で分散型アプリケーション、DAppsを利用できるようにするというところにあります。
ウェブアプリケーションは本来であればひとつのサーバーの中に格納されており、サーバー通信の問題やセキュリティのもろさ、サーバダウンタイムのリスクなどが存在します。
DAppsは、これらの問題を非集権型のシステムに置き換えることで軽減、回避することが期待されており、イオスはICOで得た巨額の資金を元にこのDAppsプラットフォーム開発をリードしています。
独自のブロック生成システムDPOS
DPOSはDelegated Proof of Stakeの略称で、ネットワークの参加者の投票によってブロックを生成するコンセンサスアルゴリズムです。
Delegatedとは日本語で委任という意味を含んでおり、その言葉の通り、間接民主制の要領でブロックを生成する代表者を決定します。
このDPOSは、PoW (プルーフ・オブ・ワーク)などよりは圧倒的に早いブロック生成プロセスをたどるので、イオスが圧倒的なパフォーマンスを発揮する肝となっています。
イオス(EOS)の悪い点
通貨としての利用はできないため完全に将来性頼み
多くの仮想通貨が社会への普及や、決済システム、ウェブサービス、既存の金融機関と連携を深め利用価値を高めようとしていますが、イオスには今の所そういった方向には進んでいません。
イオスの価格の上下は、今後、開発元のBlock.one社がどれだけ狙いどうりに開発を進めることができるかに大きな比重がかかっています。
仮想通貨とはそもそもの目的が違うので、投資を検討するのであれば、通貨というよりもどちらかというと株式に特性が似た資産として扱った方が良いかもしれません。
また、ホワイトペーパーには、イオスの入手48時間後には移転不可となる要項が記載されており、資産としてホールドするしかなくなってしまうリスクも伴うことが明らかになっています。
DPOSがうまく働くのかは未知数
PoWと比べると処理能力の高いDPOSですが、もちろん欠点も存在します。
それは、間接民主主義的な仕組みが働かなくなってしまう可能性があるということです。
政治の世界を見てわかる通り、こういった仕組みは透明性が低くなる恐れがあるので、不正が蔓延する可能性は不特定多数のマイナーが参加できる透明性の高いPoWよりも高くなってしまいます。
まとめ
イオスは、イーサリアムの技術を利用して発行されたICOトークンで、開発を担うBlock.one社には大きな期待が寄せられています。
その証拠にICOでは巨額の資金を集め、時価総額ランキングでも上位につけるなどの人気っぷりを見せています。
その反面、仮想通貨としての特色は薄く、決済で利用できないことなどを考えると投資には注意が必要となります。
もしイオスへの投資を考えているのであれば、Block.one社の開発状況を含めて状況を理解して、今回紹介した情報と合わせてじっくり検討してみることをオススメします。