ビットコインなどの通常の仮想通貨は、理論上にはセキュリティーに守られているのですが、決して完璧ではありません。
仮想通貨の中には、匿名通貨と呼ばれる高い匿名性を要するものもあり、Moneroもそのひとつとされています。
今回は、そのMoneroを取引するためのオススメな取引所と特徴、将来性などをまとめて紹介します。
目次
Moneroを購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
Moneroは仮想通貨の投資家には広く認識されている人気の仮想通貨で、多くの取引所で取引されています。
通貨ペアは、ビットコインが最も主要で、取引量全体のほぼ半分を占めます。
取引通貨ペア割合の残り25%はアメリカドル、10%は韓国ウォン、その他の通貨という内訳になっています。
日本国内でのMoneroの取り扱いはまだなく、日本円で直接購入することもできないので、Moneroを取引したい場合は必然的に海外の取引所で基軸となる仮想通貨またはドルなどの外貨を用意しなければなりません。
Moneroを取引するためのオススメの取引所は以下の通りです。
- Bitfinex
- HitBTC
- Binance
- Bittrex
流動性と取引価格ではBitfinexが優秀

Bitfinexは香港を拠点とする大手取引所です。
Moneroの取引量はHitBTCにつけて全体の第二位で、24時間の出来高は12億円以上にもなります。
第一位のHitBTCと合わせてそう取引量の4割を占め、他の取引所と比べると圧倒的です。
これなら流動性に不安を覚えることもなく、比較的自由に取引を締結させることができます。
BitfinexはMoneroの取引価格でも他をリードしています。
時間帯や時期にもよりますが、取引価格も最安を示しており、Bitfinexならば平均より数パーセント安く購入できるでしょう。
Monero(XMR)の将来性は?これから価格は上がる?
大手取引所OKExに上場し出来高増加に期待

OKExは中国の3大仮想通貨取引所と呼ばれ、150近い種類の仮想通貨を取り扱っています。
新しい仮想通貨でも積極的に上場している印象がありますが、2017年12月31日についにMoneroの取り扱いを開始することを発表しました。
大きな仮想通貨マーケットを抱える中国市場のアクセスを手に入れたことで、今後のMoneroの需要増加に大きな期待がかかります。
専用のハードウェアウォレットをリリース予定

ウェブウォレットやデスクトップウォレットと比べてセキュリティーに優れているとされていて、安全に仮想通貨を保管したい人には重要なツールです。
Moneroには今まで対応するハードウェアウォレットがありませんでしたが、現在フランスのLedger社がMonero対応のハードウェアウォレットを開発中とのこと。
このハードウェアウォレットが発売されれば、より堅固なセキュリティーを実現するための良いオプションとなります。
最大で200倍にも達した値動きの大きさに期待
Moneroの取引開始は2014年の4月で、2016年ごろまでは1通貨数百円レベルのマイナーな通貨でした。
2017年には仮想通貨バブルに乗じて一時は、1通貨55000円近くまでの根をつけました。
2016年と比べるとその価格差は200倍にも達します。
最も注目されたビットコインでも2016年からだとせいぜい50倍から60倍程度の値上がりですので、投資家のMoneroに対する期待の大きさが伺えます。
2018年3月現在Moneroの価格は、他の仮想通貨同様にくすぶっていますが、またアップトレンドの波に乗れば大きな値上がりの可能性があるかもしれません。
Monero(XMR)とはどんなコイン?

Bytecoinを元にした仮想通貨
Bytecoinは2012年に7月に公開された仮想通貨です。
このBytecoinは、ビットコインに対して匿名性の高さを売りに開発されました。
そのソースコードを基に尽くされたのが、現在のMonero、Zcash、Dashなどの匿名通貨だと言われています。
発行上限と時価総額
Moneroの発行上限通貨量は1840万枚とその価値を担保する意味でも比較的少なく設定されています。
時価総額は2018年3月現在で4000億円を超えて、仮想通貨全体の時価総額ランキングの5位につけている人気のコインです。
PoW (プルーフ・オブ・ワーク)での取引承認
取引承認の仕組みは、ビットコインと同じくPoWを採用しています。
しかし、暗号化方式に違いがあり、ビットコインがSHA-256というアルゴリズムを使用しているのに対して、MoneroはCrypto Nightを取り入れています。
その違いは取引の承認時間にも表れていて、ビットコインが平均約10分なのに対して、Moneroは約2分間で取引が完了します。
Monero(XMR)の良い点
リング署名とワンタイムアドレスで匿名性の高い取引を実現した
Moneroの最大の特徴である匿名性の高さは、リング署名とステルスアドレスという技術が支えています。
リング署名は、デジタル署名の技術で、決済時に複数人のグループで署名を行うことで個人の特定を防ぐことができます。
さらに決済者は複数のグループに属すことができるため複雑性が増し、取引の検証を行っても追跡は不可能なレベルに達します。
ワンタイムアドレスとは、取引毎に発行される1度のみ有効な仮想通貨の送金アドレスです。
ビットコインなどでは、原則的にユーザーはひとつの専用アドレスを永続的に利用するので取引に足がつく可能性がありますが、ワンタイムアドレスを利用すると履歴に残るのはその時のみに有効な送金アドレスなので追跡が難しくなります。
また、Moneroのアドレスは非常に長くなっており、ビットコインが27から34文字なのに対して、Moneroは95文字と、匿名性を高める要因となっています。
Bulletproofsでブロックサイズを拡大化へ
BulletproofsはMoneroのスケーラビリティーを拡大するためのプロジェクトで2018年以降に実装が予定されています。
これが実装されると、ブロックサイズが最大80%拡大されて、さらに取引手数料が軽減されると言われています。
リリースまでには二つのステップがあり、第一段階はすでにテストネットワークに組み込まレテいます。
Kovri計画でさらなる匿名性の向上を目指す
Kovri計画は、中間者攻撃と呼ばれるなりすましによるパスワードや情報を盗む不正行為を排除するための技術的アップデートです。
そのためにMoneroはI2P(The Invisible Internet Projectの略称、日本語で不可視インターネットプロジェクト)の実装を2018年中に計画しており、実現すると通信の履歴だけではなく通信中の内容も全て匿名化できるようになります。
マルチシグネチャーの実装でセキュリティーを強化
マルチシグネチャーは、ひとつのアドレスに対して複数の秘密鍵を割り当てることでセキュリティーを向上させる技術です。
Moneroは2018年中のマルチシグネチャーの実装を目指して動き出しています。
Monero(XMR)の悪い点
ダークネットマーケットでの採用は悪影響を及ぼすかもしれない
ダークネットマーケットとは暗号マーケットとも呼ばれ、ドラッグ、偽装文書、武器、クレジットカードなどといった違法なものも扱っている商業ウェブサイトのことをさします。
シルクロードやアルファベイなどといったサイトが有名で、その違法性から創始者や関係者が死刑判決を受けたり、逮捕されたりしています。
犯罪と強いつながりを持つダークマーケットですが、その多くで匿名性の高いMoneroを主要な決済通貨として扱っていることを公言しているのです。
考え方によっては、需要拡大のチャンスとなりますが、違法商品を扱っているサービスですのでMoneroの仮想通貨としてのイメージ低下は免れません。
それに加えて、Moneroの犯罪利用が拡大すると政府が規制をかける動きを見せる可能性もありえます。
マーケティングの強化とプラットフォームの改善が必要
Moneroは時価総額の大きさもその技術の高さも十分なものがありますが、なぜか取り扱っている取引所はあまり多くありません。
その原因は、マーケティング活動にあまり力を入れていないからではないのかと推測されています。
それに加えて、プラットフォームも使いにくいと一部コミュニティ内では声が上がっており、改善が必要とされています。
実力はある仮想通貨なだけに、リソースの都合でこういった問題に取り組めないのは非常に勿体無い印象です。
まとめ
Moneroは匿名通貨と呼ばれ、リング署名やワンタイムアドレスなどといった技術を駆使して高い匿名性を有します。
BulletproofsやKovri計画といった今後のアップデートによる強化も期待できます。
デメリットとしては、やはり犯罪との結びつきや違法なサービスでの利用などがあり、政府が規制に動くリスクを抱えていることが挙げられます。
過去の高騰の例から見ても伸び代は大いにあると感じられるので、今後の発展に期待したい仮想通貨です。
今回紹介した情報を参考にMoneroの投資を検討して見てください。