GXChainは中国で利用されている実績があることから注目度が上がってきている仮想通貨プロジェクトです。
GXChainとは分散型のデータ取引のためのプラットフォームであり、GXSはそのプラットフォーム上で利用される仮想通貨です。
この記事ではGXSがどのような特徴を持つ仮想通貨なのか、その将来性や購入方法まで詳しく解説していきます。
目次
仮想通貨GXChain(GXS)を購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
2018年7月時点でGXChain(GXS)を購入できる国内仮想通貨取引所はありません。
GXSが上場している海外の仮想通貨取引所は下記の5カ所です。
- Huobi(フオビ)
- Binance(バイナンス)
- Bit-Z(ビットジー)
- Gate.io(ゲートドットアイオー)
- BigONE(ビッグワン)
これらの取引所の中でGXSの購入にオススメしているのはBinanceになります。
Binance(バイナンス)での購入をオススメする理由
記事執筆時点ではHuobiでGXSのプロモーションキャンペーンを実施中のため、GXSの取引高がほとんどがHuobiで行われています。
しかしHuobiは日本居住者向けのサービスを停止しているため、平常時ではGXSの取引高も多く、世界トップクラスの取引所であるBinanceがオススメです。
GXS以外でもBinanceには将来性がある仮想通貨が多く上場しているため、ビットコインだけではなくアルトコインや草コイン投資で最もオススメできる取引所となっています。
仮想通貨GXChain(GXS)の将来性は?これから価格は上がる?
仮想通貨GXChain(GXS)の記事執筆時点の時価総額ランキングは63位となっています。
2018年1月7日時点で96位、2018年4月1日時点で66位と2018年第1四半期に大きく順位を上げてからは60位台で安定しています。
筆者がGXSの時価総額ランキングは2018年中に30位前後までは伸びるのではないかと考えていますが、その理由を3つにまとめて解説していきます。
- 企業間で実用される分散型データマーケットプレイス
- GXChainはデータ取引を中心としたエコシステムを創出
- 中国シンクタンクによる格付けでGXSが第4位に
企業間で実用される分散型データマーケットプレイス
GXChainはすでに企業間でのデータ取引に利用されている実績があり、金額にして累計8億円超の取引が行われています。

GXChain公式サイトより引用
金額としてはまだ小さいですが、GXChainにはUnionpayをはじめとする中国大手企業も登録しており、企業間のデータ取引に使われはじめています。
なぜ大手企業をはじめGXChainのようなデータ取引プラットフォームを企業が利用するのかについてですが、その理由は各企業が持つユーザーの個人情報などを企業間同士で売買する文化が中国にはあるからです。
例えば筆者が中国のA社への転職を考え採用面接を進めている過程で、A社は筆者が提出した学歴や職歴が正しいかどうかを確認するために、筆者が在籍していたB社や卒業したC大学から情報を5000円で購入したとします。
A社は購入した情報を参考にして筆者の入社を決定します。
その後筆者がさらにX社への転職を考えたときに、A社はB社やC大学から仕入れた情報を情報仲介会社Z社へ売ります。
Z社はその情報を1000円で販売していたため、X社は安く購入できるならとZ社から筆者の情報を購入します。
このときの問題点は「Z社が正しい情報を売っているかわからないこと」「B社やC大学は情報を売れず機会損失が発生していること」になります。
ブロックチェーン技術を使ってこれらの問題を解決するGXChainは、すでに情報売買の文化がある中国の企業間で高い需要があると考えています。
GXChainはデータ取引を中心としたエコシステムを創出

GXChain公式サイトより引用
GXChainはすでに需要があった企業間でのデータ取引からサービスの提供を開始しましたが、GXChainの大きな目標は個人情報をユーザーの手に取り戻すことにあります。
そのためにGXChainでは個人向け、企業向け、開発者向けと3者に対してサービスを提供し、GXChainのエコシステム(経済圏)を作り上げようとしています。
【個人向け】ブロックシティ(Blockcity)

GXChain公式サイトより引用
個人向けにブロックシティ(Blockcity)というGXChainをベースとして開発されたアプリを提供しています。
このアプリでは承認を得て相手の信用情報を検証することができます。
例えば賃貸契約を結ぶ際に大家さんに過去の支払い状況を伝えるために、スマホでQRコードを読み取ってもらえれば自分の過去の支払い状況を知らせることができます。
ブロックシティでは自分の情報を登録したり売ることで報酬が与えられるため、ユーザーが積極的に個人情報をブロックシティで管理するインセンティブがあります。
また個人情報はGXChainブロックチェーン上に記載されるため信用でき、その情報は中央管理されているサーバー等には残らない仕組みとなっているため安全に個人情報を管理することができます。
【企業向け】分散型データ取引マーケットプレイス
前述したようにGXChainは企業間のデータ取引を機会損失することなく安全に行うことができるマーケットプレイスを提供しています。
データはGXChain含め中央管理された1つのサーバーには保存されず、データは分割され分散した状態で保存されているため高い安全性を提供できます。
またすべてのデータはGXChainによって著作権が保護されるため、同じデータが繰り返し売買されたとしてもその利益は著作権の保有者に還元されます。
【開発者向け】
GXChain上でアプリ開発を行う会社向けにGXChainは様々なサポートを提供しています。
GXChainを簡単に利用するための各種APIは、開発者がブロックシティに登録されたデータを利用したアプリの開発ができるように提供されています。
このように企業向け、個人向け、開発者向けのサービスを提供し、それらが相互に作用することでGXChainのエコシステムを創出・拡大する狙いがあります。
中国シンクタンクによる格付けでGXSが第4位に

ccidnet.comより引用
2018年7月20日に中国工業情報化省の関連組織である北京情報センター(CCID)が第3回目となるブロックチェーンプロジェクトの評価ランキングを発表しました。
第3回目のランキングからGXSは評価対象として初めてリストアップされ、初登場で31プロジェクト中第4位にランキング入りしました。
基礎技術レベル、アプリレベル(応用性)、革新性の3つの評価項目があり、中国政府や教育機関、民間などから集まった専門家により各項目の評価が行われています。
- 毎秒1000トランザクション以上の処理能力
- G-IDやスマートコントラクトなど商業向きの技術が豊富
- すでに企業間のデータ取引で8億円以上の利用実績がある
- 個人向け製品のBlockCityには200万人以上の実名ユーザーがいる
- GXChainは10以上のソフトウェア著作権を持っている
主に上記が評価されて初登場第4位につながったと考えています。
GXChainにって中国市場で普及していくのに、このような中国政府機関による優良プロジェクトであることのお墨付きを得たことは大きなメリットとなります。
GXChainはすでに需要がある中国の企業間データ取引市場から着手し、ブロックシティで個人が自分の情報を管理できるようになる個人向けサービスを提供することで、最終的にはGXChain上のIDが「未来のパスポート」となるための開発を進めています。
すでに200万人がブロックシティに実名で登録していることや、企業間取引の取引高が8億円を超えていることはGXChainが机上の空論ではないことを証明しています。
すでに利用が進みつつあるという実績が、GXChainが他の仮想通貨プロジェクトより一歩先を進んでいることを示しています。
仮想通貨GXChain(GXS)とはどんなコイン?
GXChainは以前はGXShares(ジーエックスシェアーズ)という名でしたが、プラットフォーム名をGXChainに変更しています。
通貨単位のみ変わらずGXSのままとなっています。
最大発行枚数は1億枚
GXSの最大発行枚数は1億GXSとなっており、記事執筆時点で流通している枚数は6千GXSとなっています。
コンセンサスアルゴリズムはDPoS
GXChainではコンセンサスアルゴリズムにDPoS(Delegated Proof of Stake)を採用しています。
DPoSはGXS保有者がブロック生成を任せる人に投票し、委任された数人〜数百人(組織)のみが取引承認を行える仕組みです。
DPoSの特徴は限られた人のみがブロック生成を行えるため、悪意を持つユーザーへの対応コストが低くなりトランザクション処理能力が上げられることにあります。
DPoSはLiskやBitShares、EOSなどでも採用されている取引承認システムとなっています。
ブロック生成時間は3秒毎
GXSは3秒毎に新しいブロックが生成されます。
また秒間10,000〜100,000トランザクションを処理できるとされています。
GXChainの機能

GXChainホワイトペーパーより引用
GXChainの代表的な機能について紹介します。
大量のトランザクションを処理できる
GXChainでは1秒間に10000〜100000トランザクションを処理できるとされています。
またグラフェン(Graphene)システムを採用しており、サーバー容量や通信プロトコルを改良することで秒間1万以上のトランザクションをハードフォークすることなく処理できるようになるとされています。
リアルタイムにパラメータを調整できる
ブロック生成時間やブロックサイズ、取引手数料などのネットワークのパラメータをハードフォークすることなく変更できます。
変更方法はGXS保有者の投票によって決定されます。
サードパーティ開発者のためのAPIが豊富
GXChainを利用したい、またはGXChain上でアプリを開発したい企業が簡単にGXChainを利用できるようにAPIが豊富に揃っています。
トークンの発行が可能
GXChainはイーサリアムやNEOなどと同じようにCXChainブロックチェーン上でトークンを発行することができます。
仮想通貨GXChain(GXS)の良い点(メリット)
GXChainはオープンソースプロジェクト
GXChainは中国の浙江省杭州市に本拠地を置き、日本とアメリカ、シンガポールにも拠点を設置しているGXS財団が開発・運営しています。
GXChain自体はオープンソースプロジェクトとなっており、コード管理サービスであるGithubでGXChainのすべてのコードが公開されているため、透明性が高いプロジェクトとなっています。
メジャーなプログラミング言語での開発が可能
GXChain上でのアプリ開発やAPIの利用時にはNode.jsやPerl、Python、Java、C++など主流のプログラミング言語を利用することが可能となります。
多くの開発者が利用しているプログラミング言語をGXChainで使えることは、GXChainエコシステムを発展させるためのメリットになります。
週次開発レポートなど透明性が高い開発チーム
GXChainの開発チームは2017年10月以降、週に1度のペースでプロジェクトの進捗報告を行っています。
記事執筆時点では休暇時期を除き一度も欠けることなく進捗報告のブログが投稿されており、開発状況がわかる透明性が高い運営を行っています。

CryptoMisoより引用
記事執筆時点から直近3ヶ月以内のGithubでの開発状況も仮想通貨プロジェクト全体の中で18位となっています。
仮想通貨GXChain(GXS)の悪い点(デメリット)
中国政府による規制などの影響を受けやすい
GXChainは日本やアメリカなどに拠点を置いていますが、サービス提供市場や開発拠点の中心は中国となっているため中国政府による仮想通貨やブロックチェーンの規制に強い影響を受けると考えられます。
とくに企業間での個人情報売買市場は欧州や北米などにないため、中国政府により個人情報売買の禁止などの規制があった場合もマイナスの影響を受けると考えられます。
仮想通貨GXChain(GXS)の今後(ロードマップ)は?
2018年第3四半期にはGXChain仮想マシン(GXM)のリリースを予定しています。
GVMがリリースされるとGXChain上でアプリ開発を行うハードルがさらに下がるため、サードパーティの開発者の増加が見込まれています。
同時に前述したCCIDの仮想通貨プロジェクトの基礎技術の評価が上がると考えられるため、総合ランキングの上昇も考えられます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
中国政府はブロックチェーンや仮想通貨を規制していますが、それは自国の産業としてブロックチェーン産業を育てるための布石と筆者は考えています。
そして人口14億人という人類の約5分の1を抱える巨大な市場であり、中国はすでに自分の信用情報や評価をスコア化することに慣れていることから、GXChainをはじめブロックシティが普及するための土台があると見ています。
筆者もGXSを保有していますので、今後もGXSの情報を追っていきたいと考えています。それでは!