DApp開発を簡単にできるよう様々なツールが用意されているプラットフォームを目指すセントラリティ(CENNZ/centrality)。
この記事ではセントラリティがどのような特徴を持つプロジェクトなのか、その将来性や購入方法まで詳しく解説していきます。
目次
セントラリティ(CENNZ)を購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
2018年6月時点でセントラリティの仮想通貨であるCENNZ(センズ)を購入できる国内の仮想通貨取引所はありません。
CENNZが購入可能な海外の仮想通貨取引所は記事執筆時点でHitBTCとクリプトピア、SingularXの3つですが、CENNZの購入にオススメなのはクリプトピアになります。
Cryptopia(クリプトピア)での購入をオススメする理由
CENNZは取引高世界トップ10に入る取引所HitBTCに上場していますので、本来であればこちらをオススメするのですが、2018年6月にHItBTCは日本居住者へのサービス停止を決定しました。
またSingularXでもCENNZの取引高はそこそこありますが、この取引所は分散型取引所(DEX)になるためDEXに慣れている人に以外にはオススメできません。
したがって消去法ではありますがクリプトピアでCENNZを購入することをオススメしています。
クリプトピアは草コイン界の魔境と一部では呼ばれているほど上場している仮想通貨が多く、また管理画面が使いにくいのが特徴の仮想通貨取引所です。
ニッチな草コインを漁るためには避けては通れない取引所ではありますので、まだアカウントを開設していない方はこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
セントラリティ(CENNZ)の将来性は?これから価格は上がる?

セントラリティ(CENNZ)は記事執筆時点で時価総額ランキング70位となっています。
2018年2月の初上場から4ヶ月あまりという短期間で時価総額ランキングを急上昇させています。
筆者はセントラリティのDApps開発を簡単にするプラットフォームに魅力を感じていますが、今後のCENNZ自体の時価総額や価格について楽観視できないと考えています。
その理由をセントラリティの仕組みの説明も交えながら、3つにまとめて解説していきます。
共通モジュールでDApps開発を簡単にするプラットフォーム
セントラリティは開発者がDApp(分散型アプリケーション)の開発を簡単にできるように様々なシステムやツールを用意しているプラットフォームです。
イーサリアム、Lisk、NEOなどと同じように独自のブロックチェーン上でDAppsを動かすことができます。
これらのプラットフォームとセントラリティの最も大きな違い、差別化ポイントはDAppを簡単に開発できることです。
DApps開発を簡単にするモジュール
セントラリティはモジュールと呼ばれるDApp開発のための部品を提供していて、それらを組み合わせることで様々な機能を持ったDAppsを簡単に作れるようになります。
ワードプレスでサイトを作ったことがある人であれば、導入することで検索機能や効果測定、Eコマース機能などを追加できるプラグインのようなものだと考えれば理解しやすいと思います。
当初はモジュールを開発するのはセントラリティの技術者のみですが、今後は第三者の開発者が作ったモジュールも使えるようになると考えています。
またモジュールは基本有償で、購入するためにCENNZを使用します。
異なるDApps間でデータを共有できる
モジュールを使ったセントラリティ上のDAppsはデータや通信の規格が同じであるため、異なるDApps間でデータを共有することができます。
例えばクーポンを配布するアプリを筆者が使っていて、ソフトクリームの半額券をそのアプリでゲットしたとします。
そのソフトクリーム屋までの道順が知るためにそのアプリ内の「道案内ボタン」を押すと、別の道案内アプリをインストールし、ソフトクリーム屋までの道順を表示します。
このようなスムーズな流れになっている理由は筆者がアイスクリーム屋の半額クーポンを買ったことが道案内アプリにデータが共有され、新しくインストールした道案内アプリに自動でログインしているためです。
データ共有されていないと、道案内アプリをダウンロード後にアイスクリーム屋の住所を検索する必要があります。
セントラリティでは共通規格のモジュールを使用することでデータと通信の規格も揃っているため、上記のようなセントラリティ上のアプリケーションが自由にコラボレーションできるようになっています。
セントラリティ全体がひとつの大きなサービス
セントラリティ上のDAppsがシームレスにつながることで、セントラリティ全体でひとつの大きなサービスとなることができます。
イメージとしてはYahooのようにオークションや掲示板、メールなど複数のサービスをひとつのIDで使えるというものが近いです。
それをYahooのような大企業が単独で作るのではなく、様々な企業が作る分散化された状態で達成するというインターネットの未来の形をセントラリティは提示しています。
すでに20以上のアプリがプラットフォーム上で稼働しているCENNZ
ICO実施時点でセントラリティ上で20個以上の稼働する(予定の)DAppsが高い評価につながりました。
稼働しているDAppsの一部を下記に列挙していきます。
- 【skoot】旅を豊かにするナビゲーションアプリ
- 【UShare】タクシーのライドシェアアプリ
- 【PayCheck】企業が仮想通貨で給与を支払えるアプリ
- 【aimy】AIによる健康管理アプリ
すでにセントラリティがプラットフォーム上で稼働する(予定の)アプリや開発企業を集めていることは、セントラリティの魅力的な点の1つです。
しかし注意が必要なのはセントラリティはまだ開発途中でありスマートコントラクトなどコア機能は未開発ですので、現時点で自由にDApps開発ができる環境ではありません。
ですので上記のアプリは自らセントラリティプラットフォーム上でアプリ開発を行ったわけではなく、セントラリティに買収された、または株式の一部をセントラリティが購入して提携関係や子会社の関係になった企業のアプリになります。
セントラリティには20以上のセントラリティ上で稼働する(予定の)アプリがありますが、セントラリティプラットフォームが完成しているわけではないことは覚えておく必要があります。
運営方法に怪しい点があり完全に信用が置けると断言できない
セントラリティについて調査していく中で、セントラリティが詐欺的プロジェクトではないと断言することは筆者にはできませんでした。
ICO界隈ではICOプロジェクトの8割は金銭目当ての詐欺であると言われています。
ICO後に資金の持ち逃げや、アルファ版リリース後にまったく音沙汰なくなるものや、開発が遅れているアナウンスが続くのみで開発を本当にしているのか不明なものまでICOでの資金集めがゴールだったと思われるプロジェクトは珍しくありません。
セントラリティは開発スケジュールは公表されていないながらも開発は進んでいるようですし、目指す目標も筋が良いように思えます。
しかしいくつか懸念点があり、筆者はセントラリティに対して全面的な信用を置けないと考えています。
- 海外拠点プロジェクトなのにコミュニティの大半が日本人
- 金融庁からの警告後に営業停止した代理店が強く推していた
- TGEとして認定したICO監査を行うCTIA社に不審な点がある
- 今後の開発スケジュールや進捗を公表していない
主に上記の理由から筆者はセントラリティに対して慎重な態度を取っています。詳しい内容はこの記事のセントラリティのデメリットの項で説明しています。
まとめるとプロジェクト内容やビジョンそのものは魅力的だが、ICO以降の運営チームのやり方に疑問を持っているため、あくまで筆者の個人的見解としては強く保有をオススメできません。
しかし上場ハードルが高いバイナンスに上場が決まれば、筆者としては推せる仮想通貨として意見を変えるかもしれません。
どちらにせよ投資は自己判断のもと慎重に行っていきましょう!引き続きセントラリティの解説をお楽しみください。
Centrality(セントラリティ/CENNZ)とはどんなコイン?
ICOでは6分で100億円調達
2018年1月15日にCentralityはICOを実施し、開始6分で約100億円を調達しています。
公式サイトによると事前に約275億円分の購入予約があったが、上限を引き上げることはせず当初の予定通り100億を調達したとのこと。
またICO時のトークン売出し価格は1CENNZ(センズ)=約15円でした。
調達資金はセントラリティネットワークの拡大、ユーザー獲得、DApps開発者の誘致、広報活動に使われる予定となっています。
発行上限枚数は12億枚
CENNZの発行上限枚数は12億枚で、2018年6月27日時点では約7億9千枚が発行済となっています。
CENNZはERC20トークン
CENNZはERC20規格で発行されたトークンです。
ERC20トークンはイーサリアム上で発行できるトークンのうちの1種類です。とくにICOを実施する際、共通規格のトークンが発行できればウォレットも独自開発する必要もないため、ICOを実施するプロジェクトの多くがERC20を採用しています。
ウォレットはマイイーサウォレット推奨
CENNZはERC20トークンですので対応するウォレットは紙やハードデバイス、オンラインサービスなど数多くあります。
その中でもマイイーサウォレット(MEW)は信頼と実績がありますので、CENNZの保管にオススメです。
AWSテクノロジーパートナー契約を締結している
2018年6月21日にセントラリティとAmazonが提携したというニュースが流れ一時CENNZの価格が2倍近くまで高騰しました。
セントラリティ公式ブログには「AWSテクノロジーパートナーになった」とリリースがあり、ある意味提携ではあるのですがAmazonがセントラリティプラットフォーム上でDAppを開発するという話ではありません。

AWS公式サイトより引用
これはAmazonが提供しているクラウドサーバーのAWSに対して、セントラリティが1年契約で約26万5千円を支払ってAmazonのサーバー(AWS)のサポートやツール提供を受けるというものがAWSテクノロジーパートナーになります。
このパートナーはランク制になっているため上位のランクで契約しているのであれば、AWSの利用企業に対してセミナーを行えたり紹介してもらえたりするようです。
これは悪いニュースではないですが特別良いニュースでもないため、事実としてこの項に記載しています。
セントラリティは第一弾TGE銘柄
セントラリティはトークンセールを実施して資金調達を行いたいプロジェクトの精査やコンサルト行うCTIA社の強力を得て資金調達を行っています。
スイスに本拠地を置くCTIA社はプロジェクトのアイデア、調達した資金の用途、法的な問題、トークンの設計など複数項目を精査し、問題ないと判断したプロジェクトをICOではなくTGEとして資金調達を行います。
TGEとToken Generating Eventの頭文字でCTIA社独自の呼称です。
セントラリティはCTIA社第一弾のTGEとして資金調達が実施されました。
また記事執筆時点では合計4つのプロジェクトがTGE案件として資金調達を実施しています。
Centrality(セントラリティ/CENNZ)の良い点(メリット)
元ソニー社長が代表のjasmy(ジャスミー)と提携
2018年6月26日にセントラリティは元ソニー社長の安藤國威氏が代表を務めるIoTプラットフォーム企業ジャスミーと提携しました。
ジャスミーは自社が目指す自律式IoTネットワークの大規模な普及のために、セントラリティ上で稼働するウォレットやコミュニケーションツールなどのモジュールを活用し、自社のIoT製品に合ったDApp開発を行う予定となっています。
日本居住者が利用できる大手取引所に上場してない
記事執筆時点の2018年6月28日時点で日本居住者がCENNZを購入できる大手取引所はありません。
2018年6月8日にCENNZがHitBTCに上場することが決まりその後上場しましたが、その6日前の6月2日にHitBTCは日本居住者へのサービス停止が発表したばかりでした。
CENNZは日本人の注目度が高い仮想通貨ですので、日本人が買いやすいバイナンスなどの大手取引所に上場すれば価格が高騰する可能性があります。
Centrality(セントラリティ/CENNZ)の悪い点(デメリット)
上場が決定した大手取引所HitBTCは日本人利用不可に
CENNZがICO直後から大手取引所への上場計画を進めているとコミュニティ内に説明していましたが、その上場先がHitBTCだったことで特に日本人コミュニティは落胆しました。
HitBTCは取引高こそ世界トップ10に入る大手取引所ですが、一定の金額を支払えば上場できる取引所であるため、すでに草コインが多く上場しているHitBTCへの上場はインパクトがないと予測されたことが落胆の理由でした。
しかもタイミングが悪いことにCENNZがHitBTCへの上場を発表した数日前にHitBTCは日本居住者へのサービス停止を発表しました。
そのため日本人が利用できる大手取引所は記事執筆時点ではありません。
CENNZは日本人人気が高い仮想通貨であるため、日本人利用者の多い海外取引所に上場していないことはデメリットになります。
金融庁が警告したブロックチェーンラボ社の推し案件
金融庁に警告され記事執筆時点で営業停止しているブロックチェーンラボ社がセントラリティのICOを強く推していました。
マカオに本社があるブロックチェーンラボ社は日本人向けにICO代理業やセミナー業などを行っていた会社で、あまり筋の良くないICOを扱う会社として筆者は認識しています。
金融庁から警告を受け営業停止中のブロックチェーンラボ社が推していたというのはセントラリティにマイナスの印象を与えるものとなっています。
開発スケジュールの詳細情報は公開されていない
セントラリティは公式テレグラムやブログ、サイト上で今後の開発スケジュールであるロードマップを公開していません。
またICO実施後のプロジェクトがよく行っている週次の開発・営業進捗レポートもセントラリティチームは提供していません。
これはテレグラムコミュニティ内でも不満の声が定期的に上がっていて、CENNZを安心して保有していられないと訴える保有者もいます。
公式テレグラムは日本語グループの人数のほうが多い
セントラリティの公式テレグラムは日本語と英語の2種類用意されています。
記事執筆時点で日本語版が2927人、英語版が805人となっています。
筆者のように日本語版と英語版の両方に参加している日本人も多いと考えられるため、セントラリティの海外の注目度、認知度は日本と比べると圧倒的に低い状況です。
ちなみに筆者の見た範囲だと英語版テレグラム投稿者の半分くらいが英語でチャットする日本人でした。
セントラリティはニュージーランドが本拠地であり、シンガポールなどにも拠点があるため日本人だけがセントラリティに注目しているというは不自然ですし、今後の成長に疑問符がつきます。
運営チームがマーケティングに注力していない
ロードマップを公開していないことや、テレグラムの状況からもわかるようにセントラリティ運営チームはマーケティングに注力していないか、マーケティングがとても下手という可能性があります。
HitBTCの件もタイミングが悪かったというだけではなく、ICOから約5ヶ月後という時間が経っている状況での上場先としてはHitBTCが金を積めば上場できることからインパクトが弱いということが理解できないのはまずいです。
またテレグラムの管理者がグループに滞在してチャットする時間も短く、セントラリティ最大のコミュニティである公式日本版テレグラムの運営も雑な印象です。
TGEをサポートしたCTIA社を信用できない
前述のとおりセントラリティはCTIA社から認定を受けてTGEとしてトークンセールを行い100億円を調達しました。
この点についてはセントラリティのみではおそらくこの規模の調達はできなかった可能性が高く、CTIA社の手腕が発揮された結果だと筆者は考えています。
しかしCTIA社を調べていくとこの会社を全面的に信用できない点が複数見つかりました。
この記事では具体的な内容を記載しませんが、筆者が調べた限りTGE案件だからといってセントラリティが詐欺ICOまたはプロジェクトではないと安易に判断することはできませんでした。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
多少辛口に書いているのは自覚していますが、筆者が確認した範囲だと検索上位のセントラリティについての記事は甘口のものが多いように感じました。
筆者が感じた疑問点に対して注意を促す記事が少なかったため、あえてこの記事ではセントラリティについて厳しめに書かかせてもらっています。
仮想通貨の世界は数ヶ月もすれば状況が一変するのもよくあることですので、今後のセントラリティの開発状況によっては筆者の疑問点が解消されている可能性もあります。
あくまで記事執筆時点で筆者が感じた個人的見解であることをあらためて強調しておきます。
今後もセントラリティに注目していきましょう。それでは!