「日本人に人気の仮想通貨は?」と聞かれれば間違いなくTOP5に入るのが、この記事で紹介していくモナコイン(MONA)です。
モナコインは2017年1月1日に1MONA=2.8円、2018年12月には1MONA=2000円となり、一時的とはいえ1年で約715倍となった仮想通貨です。
この記事ではモナコインがどのような特徴を持つ仮想通貨なのか、その将来性や購入方法まで詳しく解説していきます。
目次
モナコイン(MONA)を購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
2018年6月時点でモナコイン(MONA)を購入できる取引所は、国内海外合わせて15か所以上存在します。
その中でもモナコインの購入によく使われているのは下記の取引所です。
- <国内> bitflyer(ビットフライヤー)
- <国内> Zaif(ザイフ)
- <国内> bitbank(ビットバンク)
- <海外> Upbit(アップビット)
- <海外> Bittrex(ビットトレックス)
この中で筆者が最もオススメするのはbitbank(ビットバンク)です。
bitbank(ビットバンク)での購入をオススメする理由

CoinGeckoより引用
モナコインはUpbitとBittrex、bitbankの3つの取引所で全体の70%〜75%の取引が行われています。
Upbitは韓国居住者しか使えない取引所ですので、Bittrexかbitbankのどちらかを選ぶのが良いですが筆者はbitbankを強くオススメします。
bitbankは高度なセキュリティ施策を実施していて、大部分の仮想通貨を外部ネットワークから完全に隔離されたコールドウォレットで管理しています。
また記事執筆時点では2018年9月末までモナコイン含むすべての取扱通貨の取引手数料が0%のキャンペーンを実施中です。
セキュリティの高さと手数料の安さからモナコインの購入にはビットバンクがオススメです。
モナコイン(MONA)の将来性は?これから価格は上がる?
モナコイン(MONA)は記事執筆時点の2018年6月22日時点で時価総額ランキング68位となっています。
筆者はモナコインは独自の経済圏が成長しつつある将来性の高い仮想通貨だと考えていますが、その理由を3つにまとめて解説していきます。
- 2ちゃんねるから誕生した国産仮想通貨であるモナコイン
- 世界でも類を見ない熱心なファンが集まっているコミュニティ
- モナコイン決済可能店舗など通貨として実用され始めている
2ちゃんねるから誕生した国産仮想通貨であるモナコイン
モナコインの成り立ちを知っているとモナコインの将来性を理解しやすくなりますので、この項ではモナコインがどのような背景で誕生したのかを簡単に説明していきます。
モナコインは通称2ちゃんねるの猫と言われるアスキーアートの「オマエモナー」をモチーフとしています。

wikipediaより引用
オマエモナーをモチーフとしていることからお分かりの通り、モナコインは2ちゃんねる発祥の仮想通貨です。
モナコインを最初に開発したのはMr.Watanabe(ミスターワタナベ)と名乗るユーザーでした。
ワタナベ氏は2chpoolというマイニングプールを運営していた匿名のエンジニアで、2013年12月にアメリカで誕生したDogecoin(ドージコイン)に着想を得て、それから約3週間後の2014年1月1日にモナコインをリリースしました。
モナコインはワタナベ氏により開発されましたが、その後はモナコインを支え普及させたいと願う人々の集まりであるコミュニティによって開発が続けられています。
またモナコインは開発者のプレイマイン(事前採掘)もなく、モナコイン財団のような中心的組織もなく、特定の管理者がいない仮想通貨となっています。
世界でも類を見ない熱心なファンが集まっているコミュニティ
モナコインを保有し開発したり使ったりするモナコインのファンはモナコイナーと呼ばれていますが、彼らは現存するどの仮想通貨ファンとも異なる活動をする熱心なファンです。
まずはモナコイナー達の活動の一部を紹介していきます。
- ひとりのモナコイナーが自腹で秋葉原の公衆ビジョンにモナコインCMを流す
- 上記のCMを見るために全国各地のモナコイナーが集結
- 有志のモナコイナーにより長野県の山中にモナコイン神社を建立
- モナコインをイメージした硬貨を製作し秋葉原で無償配布したモナコイナー
- twitter上でチップのようにモナコインを投げ銭する文化が生まれる
- モナコインを使えるウェブサービスをモナコイナー達が開発
- モナコイン決済をモナコイナー自身のお店で導入
秋葉原UDXの公衆ビジョンでCMを流したモナコイナーはモナコインの普及のためにCM放映費130万円を自腹で出しています。
ビットコイナーですら普及のために100万円以上のCMを流した人はおそらくいません。
その他にも神社を作ったり、コインを作って配ったり、モナコインを使える店を増やしたり、サービスを開発したりと、これらのモナコイナー達の活動に共通しているのは「モナコインは楽しい」ということ伝えるためだということです。
様々な理由から多くの仮想通貨が決済手段としてほぼ利用されない中で、モナコインのように買い物したりチップを送ったりすることが楽しいと思われることが普及のためにとても重要なことです。
モナコインの経済圏を広げるために普及活動を行う熱心なファンがついていることがモナコインのもっとも大きな価値だと筆者は考えています。
モナコイン決済可能店舗など通貨として実用され始めている
モノやサービスの売買にモナコインを使う人が増えると、モナコインを円などの法定通貨に換える必要がなくなります。
それはモナコインを売らずに保有する人が増え続けることになり、モナコインの価値が高まることに繋がります。
すでに秋葉原のPCショップやメイドカフェ、美容整形外科や弁護士の相談料などモナコインで決済できる店舗が登場してきています。
また国内最大の同人誌即売会であるコミックマーケットでもモナコインで購入できるブースが出店されたりもしました。
このような現実世界でもモナコインが使える場所が増えてきていますが、インターネット上でもモナコインが使えるサービスがいくつも登場しています。
- 【ツイキャス】ライブ配信サービス/ユーザー同士で仮想通貨を送りあえる
- 【モナバコ】Q&Aサービス/質問に答えるとモナコインがもらえる
- 【tipmusic】仮想通貨を投げ銭できる音楽投稿サイト
- 【Monappy】モナコインのポータルサイト/フリマで米やコーヒーも買える
- 【AskMona】投稿するとモナコインがもらえる掲示板
- 【モナオク!】モナコイン決済できるオークションサイト
上記はモナコインが使えるインターネット上のサービスの一例です。
ツイキャスは日本だけではなく世界で約2000万人のユーザーが利用するライブ配信サービスで、2018年4月にユーザーがライブ配信者にモナコインを送ることができるようになりました。
その他モナコイン決済専用のモナバコやモナッピーなど、コミュニティのモナコイナーによってモナコインが使えるサービスが数多く誕生しています。
モナコインでモノやサービスが購入できたり、ウェブサービス上でモナコインを使える場所が増えていることはモナコインが通貨として利用され始めていると言えます。
まだまだ割合としては少ないですが、とくに日本国内で実際に通貨として利用している人と場所があることが、他の仮想通貨にはあまり見られないモナコインの特徴となっています。
モナコインはドージコインに影響を受けて開発されたため日本版ドージコインと呼ばれることもありますが、筆者は日本版ビットコインであると主張しておきたいと思います。
モナコインは特定の管理者を持たず、モナコイン自体やその周辺サービスの開発がコミュニティによってされていることなどビットコインが持つ特徴をモナコインはそのまま持ち合わせています。
次の項からはモナコインの基本情報に触れていきます。引き続きモナコインの解説をお楽しみ下さい。
モナコイン(MONA)とはどんなコイン?

ライトコインをベースにしている
モナコイン(MONA)はライトコインをベースに開発されていますが、多くの箇所で異なる仕様になっています。
モナコイン | ライトコイン | |
総発行枚数 | 1億512万枚 | 8400万枚 |
承認時間 | 90秒(1.5分) | 150秒(2.5分) |
暗号化方式 | Lyra2REv2 | Scrypt |
難易度調整 | ブロック生成毎 | 3日後 |
半減期 | 3年毎 | 4年毎 |
モナコインはライトコインを魔改造していると表現されることもあり、何の仮想通貨をベースにしているのかわからないレベルまでモナコイン独自の仕様に変更されています。
発行上限枚数は約1億MONA
モナコインの発行上限枚数は1億512万枚となっています。
ライトコインはビットコインの4倍である8400万枚ですが、モナコインはさらにライトコインから約1.25倍の枚数となっています。
コンセンサスアルゴリズムはPoW
コンセンサスアルゴリズム(取引承認システム)はPoW(プルーフオブワーク)を採用しています。
マイニング時に計算する暗号化方式はライトコインが採用している「Scpryt」ではなく「Lyra2REv2」を採用しています。
Lyra2REv2はASIC耐性がある暗号化方式で、GPUでのマイニングが推奨されています。
ASICというのはマイニングに特化している集積回路(ICチップ)のことです。汎用型のCPUやGPUと違って特定の計算内容を効率よく処理するために作られています。仮想通貨で出てくるASICはPoWのマイニングに特化した集積回路のことを指しています。
マイニング報酬の半減期は3年毎
モナコインのマイニング報酬が半減する期間は3年毎と設定されています。
記事執筆時から一番近い半減期は2020年7月31日となっています。
モナコインのウォレットは5種類
モナコインには大きく分けて5種類のウォレットがあります。
- ペーパーウォレット:紙に情報を印刷して使うウォレット
- ハードウェアウォレット:USB端末などで管理するウォレット
- デスクトップウォレット:PCに専用アプリを入れて使うウォレット
- モバイルウォレット:スマホに専用アプリを入れて使うウォレット
- ウェブウォレット:ネット上でアカウント開設して使うウォレット
モナコインは使いみちが多い仮想通貨ですので、大部分はセキュリティ的に安全なハードウォレットやペーパーウォレットで管理し、投げ銭や買い物など小額決済用にウェブウォレットやモバイルウォレットには少額を入れておくという使い分けをすることがオススメです。
モナコイン(MONA)の良い点(メリット)
モナコインは仮想通貨初心者が買いやすい
モナコインは初めて仮想通貨を購入するという人が買いやすい仮想通貨です。
日本で人気のある仮想通貨を挙げると「ビットコイン」「イーサリアム」「ビットコインキャッシュ」「リップル」「NEM」そして「モナコイン」になるかと思います。
これらの仮想通貨に共通していることをリストアップすると下記のようになります。
- 複数の国内仮想通貨取引所で購入できること
- 日本語での情報が豊富なこと
- 初心者でも使いやすいウォレットがあること
上記にくわえてNEMとモナコインの場合はそれぞれの通貨の日本人コミュニティが活発に活動していることが挙げられます。
またこれまで仮想通貨をよく知らなかった人たちも、ツイキャスなど自分が使っているサービスで仮想通貨が使えるようになれば、モナコインを買って使ってみようかとなる可能性があります。
とくに日本人の仮想通貨初心者が最初に買ったり使ったりする可能性があることはモナコインのメリットの1つとなっています。。
世界初のSegwit採用通貨であり技術力に定評がある
ビットコインで導入されているSegwit(セグウィット/主にスケーラビリティ問題を解決する技術)をモナコインは世界で最初に導入することに成功しています。
ビットコインの場合はこのsegwitを導入するか否かでコミュニティ内で紛糾し、結局ビットコインがハードフォークしビットコインキャッシュが誕生するところまで発展しました。
モナコインの場合はスムーズにsegwitの導入がコミュニティ内で決定したため、ビットコインより数ヶ月早くsegwitを導入できています。
モナコインは特定の管理者はいませんが、segwitをいち早く導入できることはコミュニティのモナコイナー達の技術力の高さを証明しています。
ビットコイン利用者の増加により取引履歴などを保存する1MBのブロックにデータを保存することができなくなる問題
他通貨と異なる値動きをするため分散投資対象に適している
ビットコインは基軸通貨と言われるほど記事執筆時点では中心的な通貨ですのでどんな仮想通貨でもビットコインの影響を受けてしまいます。
しかしモナコインの場合は日本人が日本円でモナコインを購入する割合が高いため、モナコインはビットコインなど世界中で買われる仮想通貨と異なる値動きをすることがあります。
仮想通貨に限らず投資において分散投資はリスク管理のために行ったほうがよいと考えられています。
分散投資の1つの方法としてモナコインのように地域性の強い仮想通貨を投資のポートフォリオに入れておくとリスクヘッジにつながる可能性があります。
モナコイン(MONA)の悪い点(デメリット)
モナコインを攻撃を受け取引所が1000万円騙し取られる
2018年5月13日〜15日にモナコインが悪意のあるマイナーにより攻撃を受け、海外取引所のLivecoinが約1000万円の被害を受けました。
攻撃手法の説明は省略しますが、セルフィッシュマイニングと呼ばれる手法を使い不正にモナコインのブロックチェーンから約1000万円分のMONAを得て、それを取引所に送金したのち、出金されました。
これはコインチェックのNEM流出事件とは異なり、取引所がハッキングされたのではなく仮想通貨そのものが攻撃を受けた事件です。
被害額は約1000万円と小さいため軽い事件のように思われますが、マイナーが集まりづらい時価総額ランキングが低い仮想通貨でPowを採用している仮想通貨は今後このような攻撃が増える可能性があります。
PoWからPoSへコンセンサスアルゴリズムを変更させる等、今後の同様の攻撃への対策がモナコインコミュニティで検討されています。
今後もセルフィッシュマイニングという攻撃手法が実行された初めての通貨として語れると考えられますので、モナコインへの風評被害も含めてこの事件はモナコインにとってはマイナスな影響を与えています。
技術的な目新しさや差別化できる特徴が少ない
モナコインは世界で初めてsegwitが実装されるなどコミュニティの開発力には定評がありますが、2017年後半以降に誕生した仮想通貨と比べると差別化できるような特徴はあまりありません。
何も開発が進んでいない、製品がまだないという状態の仮想通貨やプロジェクトでも投資する人の感情によって価格がついてしまう現状の仮想通貨市場にとっては、モナコインのような技術やビジョンから期待感を持たせられる要素が少ない仮想通貨は不利な状況と言えます。
海外向けマーケティング施策はほぼない
AskMonaや海外掲示板のredditでは英語圏の人々が
「モナコインの今後の開発予定を知りたいが見つからない」
「モナコインのビジョンがわかる記事があれば教えてくれ」
などの質問を投稿しているのを見かけることがあります。
モナコイン公式サイトにはモナコインについての簡単な紹介とYoutuberによるモナコインの説明動画が掲載されているのみとなっています。
モナコイン(MONA)の今後(ロードマップ)は?
明確なロードマップは公開されていない
モナコインには今後の開発予定表、ロードマップは公開されていません。
モナコインには中心的に開発を行っている匿名の有志が存在しますが、モナコインはオープンソースプロジェクトでICOやプレマインを実行したわけでもないため、通貨保有者向けにロードマップを公開する責任も理由もありません。
今後コミュニティが議論をし必要だと判断すればロードマップが作成される可能性はあります。
これは記事執筆時点からの筆者の予想ですが、2018年から2019年にかけては対BTCなど主要通貨でのアトミックスワップ実装とセルフィッシュ攻撃などを回避策の検討と実装、余裕があればライトニングネットワークも着手するかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
モナコインは熱心なファンに支えられた国産仮想通貨であることは十分に伝わったのではないかと考えています。
またモナコインは筆者が考える理想的な仮想通貨でもあります。
開発者へのプレイマイン(事前採掘)がなこと、特定の管理者がいないこと、コミュニティ主導で開発が進められていることなど開発と運営が分散化されていることがその理由です。
もしも仮想通貨が世界的に普及せず下火になってしまったとしても、モナコインはモナコイナー達によって使われ続けていくような気がしています。
これからもモナコインに注目していきましょう。それでは!