Electroneum(エレクトロニウム)はスマホでの利用に特化した仮想通貨です。
「大衆のための仮想通貨」を標榜し、技術的な知識を持ってない人でも簡単に仮想通貨の送金やマイニングができるのが特徴です。
この記事ではElectroneum(ETN)がどのような特徴を持つ仮想通貨なのか、その将来性や購入方法まで詳しく解説していきます。
目次
Electroneum(ETN)を購入するならどの【取引所・販売所】が良い?
2018年5月時点でElectroneum(ETN)を購入できる国内の仮想通貨取引所はありません。
Electroneumが購入可能な海外の仮想通貨取引所の中で、Kucoin(クーコイン)がElectroneumの購入に最適と考えています。
Kucoin(クーコイン)での購入をオススメする理由

CoinGeckoから引用
記事執筆時点でElectroneumの取引高が最も多いのは草コイン界の魔境と呼ばれるCryptopia(クリプトピア)です。
Electroneumは2018年3月にKucoinに上場するまでCryptopiaのみに上場していたため、今でも根強く売買されています。
ElectroneumはBinanceやBittrexなど大手仮想通貨取引所にも上場申請をすでに提出していますので、今後大手の取引所への上場が期待されています。
しかし現時点では日本語対応されていて日本人利用者も多いKucoinがElectroneumの購入に適しています。
Kucoinは取引手数料が0.1%と安く、独自コインのKCSで売買すれば最大30%割引の0.07%で売買可能になります。
Kucoinは記事執筆時点で約90種類の仮想通貨を取り扱っています。
その中には他の仮想通貨取引所では取り扱っていない有望な仮想通貨もありますので、アルトコイン投資をするなら口座を作っておくと良い取引所です。
Electroneum(ETN)の将来性は?これから価格は上がる?
Electroneum(ETN)は2017年3月頃に時価総額ランキング50位前後で、記事執筆時点の時価総額ランキングは103位となっており下落傾向にあります。

CoinGeckoより引用
上記は1ETNあたりの価格の推移ですが、1月後半がもっとも高い0.2$(約20円)をつけ記事執筆時点では約1ETN2.5円となっています。
筆者はElectroneumは大化けして時価総額上位入りするか、ただのおもちゃで終わってしまうかの両極端な結末を迎えると考えていますが、その理由を3つにまとめて解説していきます。
- 高セキュリティで誰でも使えるわかりやすいウォレット
- スマホでETNを簡単にマイニングすることができる
- マーケティングが強くマス層に普及する可能性がある
高セキュリティで誰でも使えるわかりやすいウォレット
Electroneumはスマホの利用に特化していて、スマホで使えるウォレットの中では最高レベルで使いやすいウォレットアプリを提供しています。

Googleplayより引用
ウォレットとしての機能は「送金」と「受金」の2通りで簡単に行なえます。
またセキュリティも高く、ホットウォレットタイプのウォレットではありますが、オーソライズ認証とログインパスワードとPINの入力、リキャプチャのタップなどが利用の際には必要でこれ以上ないくらいセキュリティがガチガチに固められています。
スマホのウォレットアプリとして高セキュリティと使いやすさをバランスよく実現できているのがElectroneumです。
常にインターネットに接続された状態にあるウォレットのこと。ハッキングなど不正アクセスによって仮想通貨を盗難されてしまう可能性があります。
スマホでETNを簡単にマイニングすることができる
Electroneumはスマホでマイニングをすることができます。しかもワンタップで簡単にというのが特徴です。

Googleplayより引用
ウォレットアプリの「Miner」タブを押してマイナー画面に移動してから、マイニングスタートのボタンをタップするだけでマイニングが開始されます。
記事執筆時点で1日25〜30円がマイニングできていますので、月に1000円弱マイニングできることになります。
もちろん1ETNあたりの価格が上昇すればマイニング収益も上がっていきます。
ウォレットが動いているスマホ端末のCPUのスペックに応じてマイニングできる量を算出し、ブロック生成時に算出された量の分だけブロックチェーンからETNが配布される仕組みになっています。
簡単に言えばマイニング体験をしていることになります。実際にはCPUを使ってブロック生成のための計算は行っていないため端末が熱くなったり、通信量が増え過ぎたりすることもありません。
なぜこのようなことをしているかと言えば、スマホで簡単にマイニングできて小遣い稼ぎができることをフックにしてElectroneum利用者を増やすためのマーケティング施策ということになります。
次の項目で詳しく説明していきます。
マーケティングが強くマス層に普及する可能性がある
Electroneumの創設者リチャード氏は今の仮想通貨はいわゆる普通の人が使うにはあまりにも複雑すぎると考え、普通に人があたりまえに使えることを重視してElectroneumを作っています。
前述したスマホでできるマイニング体験も普通の人、マス層の人が興味を持ってくれるためのマーケティング施策です。
「スマホで使えてわかりやすいウォレット」
これだけでは実際に使ってくれるための動機としては小さいので電源を入れて置くだけで小遣い稼ぎもできるという金銭的な動機を与えることでElectroneumを利用するきっかけを作っています。
今後はElectroneumで遊べるゲームなども提供し、ゲームでもETNが得られるような仕組みを提供する予定となっています。
技術的な話題が先行しがちな仮想通貨プロジェクトの中で、Electroneumのマス層に普及させるための施策は異色です。
しかし普通の人に広まるためにはこのようなマーケティング中心の考えから作られた仮想通貨が正解なのかもしれません。
同時にマイニング体験として称してほぼ無価値な仮想通貨を採掘できるだけのおもちゃに成り下がってしまうかもしれません。
Electroneumは広く普及して時価総額ランキング上位になるか、ただのマイニング体験おもちゃになるかは現時点ではわかりません。
しかしElectroneumがマス層に普及する最初の仮想通貨となる可能性も筆者はあると考えています。
Electroneum(ETN)とはどんな仮想通貨?

- 通貨単位はETN
- 最大発行枚数は210億枚
- 公開日は2017年8月4日
- Moneroからのハードフォークコイン
- Electroneumはイギリス初の仮想通貨
- フルマイナーとモバイルマイナーが存在する
- ウォレットアプリはAndroidのみ
- Quoinexとパートナーシップを締結
最大発行枚数は210億枚
ETNの最大供給量は210億ETNとなっています。
ビットコインの最大供給量2,100万枚と比べるとちょうど1,000倍となっています。
これはなるべく多くの人が整数枚のETNが持てるようにするためと考えられます。
枚数が少ないと0.0005BTC(1BTC=100万円のときで500円)で牛丼を買うというよう場面で、0.0005BTCのように小数点以下の桁数が多いと価格を認識するのが難しくなります。
ビットコインは0.00001BTCの単位をBits(ビッツ)にすることが検討されています。1BTCが100万円のとき、1Bitsは10円になります。上の例で言えば50Bitsで牛丼を買うとなり、わかりやすくなります。
Moneroからのハードフォークコイン
ElectroneumはMoneroからハードフォークして作られた仮想通貨です。
Electroneumはプライバシーが保護される匿名通貨ですが、その匿名技術はMoneroと同じCryptonoteを使用しています。
Electroneumはイギリス初の仮想通貨
Electroneumは初めてイギリスで誕生した仮想通貨です。
金融大国のイギリスから2017年後半までイギリス発祥の仮想通貨が誕生していなかったことは驚きですが、モナコインのようにElectroneumは国産通貨としてイギリスで受け入れられるかもしれません。
フルマイナーとモバイルマイナーが存在する
ElectroneumのマイナーにはASICなどマイニングマシンを使ってマイニングをするフルマイナーと、スマホを使ってマイニング体験をするモバイルマイナーの2種類マイナーが存在します。
ブロック生成するのはフルマイナーのみで、モバイルマイナーはETNを配布されるのみで実際にブロック生成の計算は行いません。
あくまでモバイルマイナーはマーケティングのために用意されたマイニング体験ということになります。
ウォレットアプリはAndroidのみ
2018年5月時点でElectroneumのウォレットアプリはAndroidのみが提供されていて、iOSアプリリリース時期は未定となっています。
iOSはAppleの審査が厳しかったりと時間が掛かる傾向にあります。
日本ではiPhoneのユーザーが多いため、iOSアプリのリリースでElectroneum利用者増加も期待できるかもしれません。
Quoinexとパートナーシップ契約を締結
Quoinex(コインエクスチェンジ)とElectroneumは2018年2月12日にパートナーシップ契約を締結しています。
この契約によりコインエクスチェンジのシンガポール子会社で運営している仮想通貨取引所Qryptos(クリプトス)にElectroneumが上場しました。
そしてそのままコインエクスチェンジに上場し日本市場を開拓する予定だったと思われますが、この時期にコインチェックのNEM流出事件が起こったため、記事執筆時点でいまだコインエクスチェンジへの上場はなされていません。
Electroneum(ETN)の良い点(メリット)
Electroneumは口コミが起こりやすいよう設計されている
これまでお話してきたようにElectroneumはスマホに特化し、使いやすいウォレットアプリとマイニング体験を武器にマス層に普及させるための仮想通貨です。
Electroneumは自身がどのような仮想通貨かが明確にポジションニングされているため、口コミがされやすい設計がされています。
スマホでマイニングしてお小遣い稼ぎをしていると友だちから聞いた時に、すぐにGooglePlayからダウンロードでき、登録が終わればすぐにマイニング体験ができる。
この一連の体験は口コミを作りやすい要素を多く抱えています。
多くの人にとってはじめて仮想通貨を所持するのは取引所で購入したときです。
しかしElectroneumはまずETNを配布します。それもエアドロップのようにまずMyEtherWalletを用意して、色々と入力してという過程も必要ありません。
簡単に仮想通貨を手に入れられる、しかも高いセキュリティとプライバシー保護も存在するとなれば知り合いにオススメするハードルはとても低い。
口コミによる集客、いわゆるバズマーケティングの設計が非常に上手いのがElectroneumのメリットの1つとなっています。
創設者のリチャード氏はデジタルマーケティング専門家
Electroneumがマーケティング中心に考えられた仮想通貨である理由の1つは、Electroneumの創設者のリチャード氏がデジタルマーケティングに長年携わってきた専門家だからであることと無関係ではないでしょう。
リチャード氏はデジタル広告代理店とソーシャルメディア管理プラットフォームの企業を経営する起業家です。
インターネット上でどうすればターゲットに製品や情報を届けられるのかを考えるのがデジタルマーケティングであり、リチャード氏のこのような経験がElectroneumに取り入れられているのは間違いないでしょう。
MoneroのマイナーがElectroneumへ移行する可能性
Moneroが2018年4月にハードフォークし、いくつかに分裂することになりましたが、その過程でMoneroのマイニングアルゴリズムが変更されることになりました。
MoneroのマイニングアルゴリズムはCryptoNightで、ASIC耐性がありGPUでのマイニングに最適化されていました。
しかしCryptoNightのマイニングに特化したASICが誕生したことで、Moneroはハードフォークをしてマイニングアルゴリズム変更を決定しました。
そうなると困るのはこれまでのアルゴリズムでマイニングをしていたマイナー達です。
変更後のマイニングアルゴリズムではマイナー達が使っていたマシンで対応することができなかったためです。
実際ジェネシスマイニングというマイニングプールは、Moneroのマイニングを停止し、Electroneumのマイニングをすることを発表しました。
ElectroneumはMoneroのハードフォークコインなので、今までのマシンをそのまま流用できることがその理由でした。
Moneroのマイニングアルゴリズム変更により、今後Moneroのマイナー達がElectroneumに大移動する可能性があります。
そうなるとElectroneumのネットワークやセキュリティが安定し、ETNの価値も上がりやすくなると考えられます。
マカフィー氏から高い評価を受けている
これはメリットに入れるかどうか迷いましたが一応紹介しておきます。
セキュリティソフト開発メーカーのマカフィー創業者のジョン・マカフィー氏は、2017年12月に「これから毎日まだ時価総額は低いがオススメの仮想通貨を紹介する」とFacebookに投稿しました。
その宣言通り毎日仮想通貨が紹介され、紹介されたものは一時的に価値が急上昇するという事態にまで発展しました。
そしてそのマカフィー氏が最初にオススメした仮想通貨がElectroneumでした。
セキュリティが高く、おじいちゃんにも進められるくらいわかりやすいところが優れいていると高評価だっため、Electroneumも前日比150%の上昇が見られました。
この紹介の件でElectroneumの知名度が上昇したことは間違いありません。
また有名企業創業者からの高評価というのもプラスです。
しかしマカフィー氏には1ツイート1000万円で仮想通貨をオススメする広告ビジネスだったという疑惑があります。
Electroneumがその対象だったかは不明ですが、マカフィー氏の高評価を手放しで喜べる状態ではないので一応の紹介とさせていただきました。
この疑惑の真偽はともかくElectroneumの評価自体はしっかりとされていて、参考になるものだったと筆者は感じています。
Electroneum(ETN)の悪い点(デメリット)
ネットワークが不安定で送金に時間がかかる
送金時間が10分〜60分ほど掛かることもあり、ネットワークが不安定な状況のように感じます。
またマイニングされたETNも10ETN毎にウォレットに送られるはずが、40ETN分まとめて送られてきたりとこちらも不安定な印象です。
Electroneum(ETN)の今後は?
あらゆる面で規模の拡大を進めていく
- チームの拡大を継続する
- 世界各国のユーザーを獲得していく
- 取引先を開拓していく
- アプリ機能を強化していく
あまり細かく予定が書いてある資料はなかったので想像になりますが、先日スマホマイニングの同時接続数が1300人となった程度ですので、まず利用者を増やすための施策は継続した上で、アプリ自体の強化と、利用者に新しく提供するためのゲーム会社や広告会社などの取引先を開拓し、彼らがElectroneum上でサービスを展開するための開発統合プラットフォームを開発すると考えています。
あくまで現時点での情報から考えられる予想ですので、外れた場合はご容赦ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
Electroneumはマーケティング中心、つまり顧客を中心として考えられた仮想通貨であり、Electroneumが持っている特徴は他の仮想通貨がほとんど持ち合わせいないものです。
まだ実用実験段階と言えるくらい未成熟な仮想通貨市場は技術先行の話題が多く、仮想通貨取引所で売買する以外で普通の人が仮想通貨に触れられる機会はほとんどありません。
このような状況の中で、スマホで簡単に送金やマイニングができて小遣い稼ぎもできるというのは、誰が聞いてもわかりやすくやってみたいと思わせるものです。
今後多くの人にElectroneumのアプリがダウンロードされ、ETNを持っているという状況になったとき、Electroneumが最も所有者が多い仮想通貨となっている可能性も十分ありえます。
所有者が多ければ使いみちも出てきますので、そこから先の展開は早いでしょう。
今後どうなるかわかりませんが、筆者はElectroneumは大化けする可能性があると考えていますのでETNの保有と使ってないAndroidでのマイニングを継続する予定です。それでは!