ブロックチェーン技術をベースとする仮想通貨は、情報処理の限度が原因で発生するスケーラビリティ問題を等しく抱えています。
Hshareと呼ばれる仮想通貨プロジェクトは、DAGという網の目上になった特殊なチェーン技術を利用してこのスケーラビリティ問題を解決しようとしています。
今回は、そんなHshareを取引するためのオススメの取引所から、将来性、通貨としての特徴までまとめて紹介したいと思います。
目次
Hshareは海外の取引所では、広く取り扱いがありますが、日本国内ではまだ取り扱いはありません。
海外の取引所であれば、各大手取引所も取り扱っているので、日本人ユーザーでも口座開設さえ行えれば比較的自由に取引できます。
Hshareの通貨ペアを取引量別に見てみると、ビットコインが圧倒的で全体の約60%を占め主要な通貨となっています。
ビットコインについで、約35%がアメリカドルとのペグ通貨USDT、その他をイーサリアム、法定通貨、マイナーなアルトコインで分け合っている状況です。
Hshareを取引するためのオススメの取引所は以下の通りです。
- OKEx
- ZB
- Binance
- Bit-Z
OKExであれば主要通貨でそれぞれ高い取引量を誇る

OKExは、BinanceやHuobiとならぶ香港をベースとする最大手の取引所です。
Hshareの取引量を取引所別に見て見ると、OKExが60%を占めており最大で、ZB、Bit-Z、Huobi、Binanceでそれぞれ5%から10%のシェアで市場を分け合っています。
OKExは、Hshare全体の取引量で見てもダントツですが、利用できる通貨ペアである、ビットコイン、USDTでもそれぞれ取引量1位を獲得しています。
Hshareは、ビットコインやイーサリアムほど取引量が日常的にはないので、通貨ペアとしての取引量は流動性リスクの回避につながります。
OKExは、セキュリティ面にも力を入れているので、日本人ユーザーにもオススメな取引所となっています。
今現在、Hshareの将来性は高いということが考えられます。
その理由は、以下の2点です。
- リサーチパートナーとして大学と提携している
- 今後のロードマップに期待できる
リサーチパートナーとして大学と提携している
仮想通貨のブロックチェーン技術は比較的新しい技術なため、安定的な研究リソースを獲得するのが難しい側面があります。
その点、Hshareは、公式ホームページでも公開しているように研究機関である大学と提携をしており、研究開発に力を入れています。
香港ポリテック大学、オーストラリアのモナテッシュ大学、中国のSJTUがパートナーとなっていて、研究開発面での発展が期待されます。
特に、中国のSJTUは、100年以上の歴史があり、中国のC9リーグと呼ばれる名門大学として知られており、高いレベルでの研究開発が日々行われています。
今後のロードマップに期待できる
開発ロードマップがHshareの公式ホームページに掲載されており、2018年以降の計画が公表されています。
2018年の第3四半期までには、H-Commと呼ばれる暗号通信機能を実装、第4四半期までにはHcashという名称のプロジェクトの完成形まで開発を進めるとされています。
その後は、Hcash-Ecoという新しい機能の開発や仮想通貨としてのエコシステム作りを進めていくようです。
今後、ロードマップ通りに開発が進めば、市場からの期待は大きなものとなるでしょう。

あらゆる情報をつなげるプロジェクト
Hshareの開発コンセプトは、あらゆる仮想通貨プラットフォームやブロックチェーンの情報をつなげることです。
Hshareプラットフォームを利用すれば異なるブロックチェーンの壁を超えて取引できるようになることを思い描いているようです。
HcashとHshareは同一のプロジェクトを指していますが、開発段階のものに発行されるトークンとプロジェクトがHshareで、プロジェクト完成後は全てHcashに変換される予定です。
公式ホームページなどはすでにHcashの表記になっていますが、本記事ではHshareに統一して表記しています。
時価総額と発行上限数
Hshareの時価総額は日本円で約400億円となっており、仮想通貨市場全体では54位に位置しています。
通貨の発行上限は、8400万通貨となっています。
デュアルサイドチェーンで柔軟なシステム構築が可能
Hshareで特徴的なのは、デュアルサイドチェーンシステムと呼ばれる2つの異なるチェーンを採用しているところです。
その2つの異なるチェーンは、ブロックチェーンとブロックレスチェーント呼ばれており、ブロックレスベースは以下で説明するDAGというチェーンが採用されています。
ホワイトペーパーでは、図解で説明されています。
DAGの採用によるスケーラビリティ問題の解決
DAGは、Directed Acyclic Graphの略称で、日本語では有向非巡回グラフとも呼ばれたりします。
DAGは、ブロックチェーンの一直線のブロック構造とは違い、網の目のようになっていて、順序関係なく情報を台帳に書き込むことができます。
また、DAGのチェーンシステムではマイナーが存在せず、取引の当事者が他の取引の承認を行います。
そのため、ブロックチェーンが抱えるスケーラビリティ問題が発生しないとされており、仮想通貨システムの新しい解決策としてなり得るのです。
ゼロ知識証明によりプライバシーを強化
ゼロ知識証明とは、Zcashなどでも採用されている暗号化技術で、取引のプライバシーを高める役割を果たします。
ゼロ知識証明を利用すると、ある命題に対してそれが正しいかどうかのみを答えを開示することなく証明することができるので、仮想通貨の取引にこれを応用するとアドレスや送金額といった取引のプライバシーに関わる情報を伏せたまま公正な取引を完了することができるのです。
DAOによる投票システムで民主主義的な自治を行う
DAOとは、Decentralized Autonomous Organizationの略語で、日本語では分散型自立組織と言われています。
仮想通貨の世界では、DAOというと仮想通貨を保有するユーザーによる民主主義のような投票システムのことを指すことが多く、HshareもいわゆるこのDAOの仕組みを利用しています。
Hshareの保有者は、様々な決定事項に投票することができ、Hshareのユーザーコミュニティはこのプロジェクトの自治に貢献しています。
ハイブリッドなコンセンサスアルゴリズム
Hshareのコンセンサスアルゴリズムは、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)とPoS(プルーフ・オブ・ステーク)のハイブリッド型を採用しています。
その名の通り、仕事量による証明と保有者による証明という全く異なるコンセンサス形成を行うシステムですが、Hshareのコミュニティは、これらのどちらをおこない取引承認を行うかを十何位決定することができるのです。
DAGはブロックチェーンに比べて信頼性の面で問題がある
DAGはブロックチェーンに比べて歴史が浅く、仮想通貨プロジェクトで8年以上の実績があるのに比べて、DAGはここ1、2年の新しい技術です。
仮想通貨のシステムとして取引履歴の改ざんによる二重支払いの問題がありますが、DAGでは、このハッキング行為に対してどの程度の耐性を持っているのか、未だ検証できていない側面も持ち合わせています。
理論上では、もちろんセキュリティに穴はないとされているのでしょうが、実体がなくセキュリティが重要視される仮想通貨だけにユーザーからも信頼を得ているとは言いがたい状況です。
Hshareも採用するDAGは、スケーラビリティ問題の解決の新しい技術として期待されるだけに今後の実績が需要な鍵となるでしょう。
まとめ
Hshareは、ブロックチェーンとDAGの2つの異なるチェーンを軸として、様々なブロックチェーンをつなぐことをコンセプトとした仮想通貨プロジェクトです。
機能的にもゼロ知識証明によるプライバシーの保護やDAOによる自治コミュニティの形成など優れた面も多く大きな期待がかかります。
もし、Hshareに興味があり、投資を考えているのであれば、今回紹介した情報を中心にじっくり検討してみることをオススメします。